2025年4月18日
こんにちは、よだかです。
前回の記事で紹介した“雨漏り懸念のある物件”ですが、
あの家を私は実際に購入し、今もそこで暮らしています。
価格は200万円。
市街化調整区域にあり、庭付きの戸建て。
購入後すぐに貸し出すのは難しいと判断し、まずは自分が住んでみるという選択を取りました。
この記事では、購入までの流れと、そこから始まった日常について書いてみたいと思います。
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「ボロ戸建て投資ド初心者日記」第4回:そして出会った、雨漏り物件。
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決済までの流れは、静かでスムーズだった
内見後、業者と数度のやりとりを経て、契約を進めることになりました。
この時点で、物件の状態とリスクは十分に把握していたつもりでしたし、
「想定していなかったトラブルが出てきても、今回は練習だ」と割り切れていたのが大きかったです。
- 重要事項説明
- 売買契約書への署名捺印
- 手付金の振込
- 引き渡し日の調整
- 残代金の支払いと鍵の受け取り
購入完了までにかかった時間は、約2ヶ月。
初めての不動産取引でしたが、業者の対応も誠実で、手続き自体は静かに進んでいきました。
「これが、自分の家なんだ」という感覚
鍵を受け取った日、もう一度ひとりで物件へ行きました。
誰もいない空間に立ち、しばらく無言のまま室内を見て回っていたのを覚えています。
その瞬間に感じたのは、誇らしさでも興奮でもなく、静かな責任感でした。
ここをこれから自分が整えて、
自分で暮らして、
ゆくゆくは人に貸すことを考える。
誰も指示してくれないし、誰も褒めてくれない。
でも、「すべてが自分の選択で動いていくんだな」と実感したのは、あの日が初めてだったように思います。
修繕計画:まずは“住める”をゴールに
この物件は、パッと見はそれなりにきれいでも、当然そのままでは住めませんでした。
- ガス台は交換必須
- 給湯器は完全に故障
- 障子・襖は全滅、壁紙はところどころ剥がれかけ
- トイレの水漏れあり(少し)
- 床にたわみあり
- ガス・電気・水道の再開手続きも必要
ただし、屋根は無事。
雨漏りは懸念されていたにもかかわらず、台風のあとも床は濡れておらず、
その後も一度も漏れていません。(いまだに理由は分かっていません)
修繕の順序は、「生活に支障があるもの」から順番に。
最初の数週間は、作業というより生活インフラの立ち上げという印象でした。
お金の話:300万円以内に収まる見通し
この家の購入を決めたとき、私は予算を物件価格+修繕費込みで300万円以内と決めていました。
購入価格:200万円
修繕費用(初期):おおよそ80万円弱(自力作業+業者発注)
DIYで対応した部分が多かったこともあり、結果として大きな工事をせずに住める状態まで持っていくことができました。
もちろん、この先にかかる費用もあります。
でも、「想定通りのラインで一通り経験できた」という意味では、初期投資としては納得のいく内容になりました。
そして、暮らしが始まった
朝起きて、陽の入る部屋で作業して、日が暮れたら静かな住宅地の音の中で眠る。
新築でも高級でもないけれど、
手間をかけたこの家には、妙な安心感があります。
この感覚を持てたことは、金額以上の価値があったと思っています。
そして何より——
「家を買う」という、
かつての自分には“遠すぎる話”だった行動を、
実際に終わらせることができた。
これは、自分にとって確かな経験になりました。
最初から、すべてがうまくいくことはない
不動産投資というと、どうしても「効率」「利回り」「成功体験」の話ばかりが目立ちます。
でも、私にとってこの1軒目は、それらとは少し違う意味を持っています。
- 買えなかった経験
- 判断基準を探した日々
- 不安と迷いの中での決断
- 雨漏りの懸念と、暮らしの立ち上げ
どれも、地味で、派手さはありません。
でも、自分の時間と意志で積み上げたものには、他の何にも代えられない実感があります。
これからのこと
この家にこれからどれくらい住むかは、まだ決めていません。
いずれ貸し出し・売却も視野に入れていますし、次の物件を探し始める時期も近いかもしれません。
でも、どんな形にせよ、ここで得た経験はきっと次にも活きてくる。
そう思えるくらいには、「動いた意味」が自分の中で輪郭を持って残っています。
おわりに
この5回の連載が、どこかで誰かの「最初の一歩」の背中を、少しでも押すことができたなら嬉しいです。
成功例ではなく、途中経過としてのリアルな記録として、何かの参考になればと思います。
完璧じゃなくても、進んでいく。
それで十分だと思っています。
それではまた。
よだかでした。