速読について思うこと
※この記事でいう速読は、主に本を読むときのことを想定します。
速読とは文字通り速く読むことだ。
確かに早く読めるということは、多くの本に触れるチャンスを増やす。
でも内容を覚えておくことも大切だ。
私は年間300冊以上の本を読むが、読書量すなわち速読とは思っていない。
本によって読む速度は大きく変わる。
馴染みのあるジャンルはすぐに読み終えてしまうが、そうでなければ時間がかかる。
私はハイデガーの「存在と時間」は3回読んで3回とも挫折している。
解説書も含めると10時間以上は格闘して、読み終えることができていない。
勉強したいこと・知りたいこと・必要な知識を得るために読書をしていることが多い。
つまり私の読書には明確な目的があるのだ。
本を読むこと自体は目的を達成するための手段である。
結果としてたくさんの本を読んでいるというだけだ。
速読という言葉は魅力的だ。
あらゆる文章を素早く読みこなしてしまうテクニックに思える。
だから世には「速読」にまつわる本が数多く出版されている。
速読できるようになりたいという目的を見定めないまま行ってもその努力は無駄になる可能性が高い。
速読とはマインドだ。
多くの文章に触れた人だけがたどり着く境地だ。
誰でもできる。
お金に関する本を20冊読んだのならば、最初の1冊目よりも最後の20冊目の方が速く読めるようになっているのは簡単に想像がつくだろう。
だからはっきり言おう。
今日の記事は誰の参考にもならない。
私の独り言だ。
この記事を読むと
・今よりも短い時間で多くの本を読むことができるようになる
・今よりも濃い読書ができるようになる
・表現の幅が広がる
・無駄な読書が減る
速読の正体
速読の本質は読まないということだ。
読まなくて良い部分が増えるということ。
・見極める力
重要な部分を見極める精度が高まると余分な箇所を読まなくなる。
・想像する力
これって知っているかもという認識が理解の土台となる。
・補完する力
足りない部分を既知の事柄で補って、言葉同士をつなぎ合わせる。
これを続けた結果速読が身に付いた
・調べる
分からない言葉はきちんと調べる
後から何度も同じ言葉が出てきたらその度に分からない状況になり続ける。
難しい言葉はできるだけ簡単に言い換える必要がある。
・語彙を増やす
知っている世界が広がるということ
より自由になる
行動できる範囲が広がるイメージ
読む前にロードマップを作る
・目次を読む
まとめのページがあれば最初にそこを読む。
せっかくまとめを書いてくれているのだ。
先に答えを知っておいて損はない。
(もっとも答え合わせを楽しみたいのならこの限りではない)
何が書いてあるのかを知ることで枝葉の部分にこだわらなくなる。
時間を決めて違うジャンルの本を次々に読む。
5冊くらいの並行読書が良い。
続けて読みたい時でも30分くらいで一度本を閉じて、別の本を読む。
時間を区って読むことで、以前よりも記憶に残りやすくなった。
ビジネス書・小説・漫画・ハウツー本など
重要なのは読みたい本としんどい本を混ぜて選ぶことだ。
切り替えがあると脳は集中し続けることができる。
・アウトプットし続ける
口に出す
人に話す
つぶやく
教える
誰かに伝えなければならない。
こういった制約があるとやらざるを得ない。
自動的に読むことになる。
書く
感想・要点をまとめる
日記
クローズドな空間。自分だけが知っている。
整理されていない状態でも保存しておける。
SNS
Facebook
それなりにオープンな空間。
匿名性が低い。
匿名性が低いので、度を超えた反応に巻き込まれるリスクは低い。
ツイッター
非常にオープンな空間。
140文字の制約がちょうど良い。
何かしらのフィードバックが得られる。
フィードバックの質は様々。
良い反応もあれば悪い反応もある。それぞれにいちいち反応しない心も鍛えられるのでおすすめ。
ブログ
学んだことを体型立ててまとめることができる。
自身の考えを長文で整理したいときはこれが良い。
アウトプットし続けることで私自身の読む速度が飛躍的に高まった。
速読を鍛えたい人がやってはいけないこと
・速く読み終えようとする
読み終えること自体が目的になってしまう状態。
読んだことで自分の思考や行動に変化が起きるのを待つことができていない。
・分からないことを調べない
語彙を増やすチャンスをみすみす見逃してはいけない。
分からないことはあって当たり前だ。
時間制限のあるテストでもない限り、分からない言葉の意味をいつまでも想像しようとすることは時間の無駄だ。
・1冊を読むことにこだわり続ける
手強い本と格闘し続けることで時間も集中力も無駄にする。
歯が立たない相手といつまでも戦い続けることで、ダメな自分を更新し続けるハメになる。
・読んだら読みっぱなしにする
学びを寝かせておくことで、新たに得た知識は永遠に眠ったままになる。
もちろん読んだことを未来永劫忘れてしまいたいのなら話は別だ。
まとめ
そもそもスキル・技術とは強い思いを持った人たちが絶え間無い研鑽の果てにたどり着き編み出したものだ。
誰もが再現性高く扱える代物ではない。
しかし、スキル・技術を学ぶことで闇雲にもがくよりは少しだけ効率が良くなる。
なんのためにそれができるようになりたいのか。
今回の記事をきっかけに自分自身が考えを深めるきっかけとなった。