2025年4月24日
こんにちは、よだかです。
このシリーズでは、社会人1年目の体験をベースに、「こんな時期もあったな」と振り返りつつ、
いままさに働きはじめたばかりの方や、ちょっと疲れている方に向けてお話ししています。
今回は、「1年目をなんとか乗り切れたのはなぜか?」という視点で、
仕事以外の“もう一つの居場所”について書いてみようと思います。
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バンド活動という“逃げ場”
私は当時、オリジナル曲を演奏する3ピースのバンドを組んでいました。
ポジションはギターで、ライブは月に1回ペース。
仕事が終わったあとにスタジオへ行ったり、土日に郊外から都心のライブハウスに通ったりしていました。
あの頃、職場では本当にいっぱいいっぱいだったのに、不思議と音楽に向き合っている時間だけは呼吸ができていました。
ステージに立って、初めて会う人の前で音を出すこと。
それがどれだけ自分にとって“解放”になっていたか、今ならはっきりわかります。
自分たちで音を作っていくこと
スタジオでの練習は、ただ演奏するだけではありませんでした。
メンバーと一緒に、構成やアレンジを相談しながら「どんな曲にするか?」を話し合っていく。
「こういうリズムだと、どう?」「このフレーズ、もうちょい前に出したいよね」
時には意見がぶつかることもありましたが、それでも不思議と空気はピリつかない。
むしろ、真剣なやり取りが気持ちよかったんです。
誰かと一緒に、ゼロから何かを作っていく。
その感覚が、仕事で“できなかった”自分を支えてくれていたように思います。
「好きなことをやる」ではなく「本気でやれる何か」
趣味とか息抜きというよりも、当時の自分にとってバンドは“もう一つの人生”でした。
うまくいかない毎日の中で、
「ここだけは自分で選んで、自分の意思でやれている」
そう思える時間があるだけで、心のバランスが保たれていたのだと思います。
ちなみに後になって知ったことですが、ベース担当もその年の仕事が辛すぎて辞表を出していたそうです。
結局、上司に説得されて思いとどまったらしいのですが、バンドメンバーのうち2人が同時期にしんどかったとは、なかなかの偶然です。
どうりで、曲の進みが早かったわけですね。
よく言いますが、アートは苦しみの中から生まれることがあるんです。
メンタルを守るのは、仕事じゃない時間だった
当時の私は「自分がどうにかしなきゃ」と思いすぎていて、職場にすべてをかけていました。
でも、バンドという“もう一つの場所”があったことで、ようやく「自分をリセットできる時間」がつくれたんです。
ここで、これから社会に出る人や今しんどい思いをしている方に伝えたいことがあります。
本気でなくてもいいので、“自分だけの時間”は持っておいた方がいいです。
それが趣味でも、日記でも、ゲームでも、音楽でもなんでも構いません。
仕事以外に「ここは安心できる」「ここでは自分でいられる」という場所があるだけで、心の持ちようは大きく変わります。
次回予告:第6話「年度末、ぜんぶが詰んだ。だけど…」
最後に待ち受けていたのは、“年度末の一番大きな仕事”。
1年間の集大成として挑んだその日、私はある意味で“トラウマ”になるような体験をしました。
それでも、そこから見えたものがあったんです。
それではまた。
よだかでした。