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🧠【思考ログ】言語の檻と外部性──対話型AIと私の向き合い方

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最近、ChatGPTとの対話を日々積み重ねる中で、強く感じることがある。
それは、対話型AIは良くも悪くも“自分が望む答え”を返してくるということだ。問いが限定されている以上、答えも当然その範囲内にとどまる。もっと言えば、自分が言語で表出できる範囲しか、このAIには見えていない

この構造に気づいてからというもの、ひとつの問いや考えに対して意見が固まりそうになったとき、「反証」を必ずAIに求めるようにしている。けれども、ここにも罠がある。というのも──

「AIが出してくれる反証もまた、“自分が設定した世界観”の内側にすぎない」

このことに気づいたとき、ちょっとした虚無感すら覚えた。
AIから得た反論が一見、自分の思考に楔を打ち込んでくるようでも、
それは“自分が予測可能なほどの”揺さぶりでしかない。
要するにそれは「見たくないけれど、実は予想のついていた指摘」というだけ。


🔄そこで行き着いた一つの仮説

反証は、自分の内側からは生まれない。

本当の意味で自分の考えを揺るがすのは、
「他人に言われてグサッとくるような」外部からの視点でしかない。
だから私は、外に出ることを意識的に組み込むようにしている

Botterであれば、それはマーケットデータを直接“身体で触る”ことだろう。
価格変動、板の構造、板が示す意志。これらに触れながら手を動かし、
仮説を検証し、コードに落とし込むプロセスが、
何より強い「反証装置」になる。


🧱私の思考の土台:モジュール的な視点

私は大学では文系学部にいたし、言語の構成や成り立ちに関する研究をしていた。
でも今、Bot開発をしていて思うのは、**私の根っこには「構造で考えるクセ」**があるということ。
パーツを分けて、つなげて、統合していく――これはプログラミングにも通じる思考様式だ。

そのため、文理の区別に違和感がある。
Botterは一見“理系的”な素養が求められそうだが、
最終的には“統合的な知性”の方が価値を持つのではないかと考えている。

ただ、初期段階での成長スピードを考えるならば、理系的な発想(≒論理操作、数理的理解)を持つほうが確かに有利だという実感もある。
私自身、最初はそれを理由にBot開発を諦めかけた時期もあった。


🧠だが、ここからが本題:反証プロセス

この「内省ログ」を締めるにあたって、自分の考え方に対する反証もここに記しておく。
それは、“もっと開かれたAIの使い方”が可能だという視点だ。


🔍【反証1】「AIは自分の言語の範囲しか扱えない」→ 問い方次第でAIは“他者”になれる

たとえば、「まったく違う立場の人がこの問いをどう考えるか?」と聞けば、
AIは自分の内面からは出てこない視点を模倣して返す
つまり、問いのデザインを変えることで、AIは“外部性”をシミュレートできる。


🔍【反証2】「反証は他者からでないと生まれない」→ “他者性”は内部にも埋め込める

瞑想・ランダム性・夢・ノイズ。
これらを通して“論理的な自我”とは違う自分の中の領域に触れることで、
自分の中に“異質な視点”を生成することもできる
つまり、「反証」とは必ずしも“他人の声”である必要はない。


🔍【反証3】「理系的なほうがBot開発に向く」→ でも、異質な視点こそが破壊的イノベーションを生む

「感性」「物語」「メタファー」「逆説」
こうした文系的要素が組み込まれたBot戦略は、
もしかしたら“合理的なトレーダー”には読めないマーケットの歪みにこそ刺さるかもしれない。


✍️おわりに:習慣が思考を変える

日々、ブログを書いたり、コードをいじったり、ラジオで思考を声にして発信している。
すると、不思議と**“botterらしい思考の文脈”が体に染み込んでいく**のを感じる。
習慣というのは、ほんとうに強い。

だから、たとえ今は未経験の領域であっても、毎日触れれば確実に自分になる
このログもまた、未来の私が振り返ったときに、
「ああ、この頃はこういう視点で考えてたな」と思い出せる装置であってほしい。


🧩まとめ

私の主張それに対する反証(または補助線)
言語化できない領域はAIには扱えない対話の設計次第で、AIを“他者性の生成装置”にできる
真の反証は他者からしか生まれない内面にも「他者性」を構造的に持ち込む方法はある
理系的な思考がbot開発には向く異分野融合型の破壊的イノベーションも大きな力
習慣で思考は書き換えられる習慣の中に“予測不可能な破綻”を意図的に埋め込むと進化する

私のようなタイプは、「AIとどう付き合うか」そのものを実験として捉えられる強みがあると思う。
だから、問いの立て方そのものを「編集」していく習慣――
つまり、「反証を生む問いのテンプレート」を手元に置いておくといいかもしれない。

たとえば、以下のような感じで。

  • 「この問いを、相反する信念を持った者はどう扱うか?」
  • 「このコードを“哲学者”が書くとしたら、どうなる?」
  • 「今の自分が一番避けている視点から見たら、何が見える?」

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