不動産

「ボロ戸建て投資ド初心者日記」第3回:「失敗」と「根拠のない自信」のあいだで

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2025年4月16日

こんにちは、よだかです。

前回までに、買えなかった3軒の話をしました。
今回は、それらを経て私が作った「物件購入の判断基準」についてまとめます。

正直、当時の判断軸を振り返ると「ちょっと甘かったかもしれない」と思うところも多いです。
でも、その“甘さ”も含めて、当時の自分にとっては必要なステップだったように感じています。

前回の話
「ボロ戸建て投資ド初心者日記」第2回:買えなかった物件たちに、ありがとうを

2025年4月15日 こんにちは、よだかです。 前回の記事では、「初めて家を買うまでに3回転んだ」という話をしました。今回はその**“買えなかった3軒”**について、記憶をたどりながら書いていこうと思 ...

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不安の正体を“条件”に変えていく

最初の数件を見送り、買えなかった時期に感じていたのは、**「自分の中に、はっきりした判断軸がない」**ということでした。

  • これは買っていい物件なのか?
  • 直せるのか?貸せるのか?損しないか?

その答えを“感覚”で出すには、まだ経験が足りなかった。

だから私は、「条件化する」ことで判断を助けることにしました。
感情ではなく、数字や状態で区切る。自分の行動を前に進めるための、シンプルなガイドラインのようなものです。

以下が、当時の私が物件購入の際に確認していた主なポイントです。


1. 人口動態:人が減っていない地域かどうか

  • その地域の人口が著しく減少傾向にないか
  • できれば、「ここ数年で横ばい〜微減」に収まっているかどうか

→ 利回り以前に「貸せるかどうか」が前提なので、
そもそも住みたい人がいない場所は候補から外しました。

参考にしたのは、市町村が公開している地域別の人口推移データです。


2. 交通アクセス:極端に不便じゃないか

  • 駅から徒歩30分以上は原則NG
  • 物件までの道が極端に狭く、車の進入が難しい場所も避ける

→ 入居希望者にとっての日常のストレスを、イメージするようにしていました。
物件が良くても、立地条件が厳しければ空室リスクが跳ね上がる可能性があります。


3. 環境:人が“住めそう”な空気感か

  • 周辺に民家があるか
  • あまりにも山奥・過疎地すぎないか
  • 夜道が暗すぎる、近隣に空き家や廃墟が多すぎないか

→ 実際に現地へ足を運ぶと、「ここに住めるか?」という感覚的なラインが自分なりに見えてきます。
写真やGoogleマップでは分からない空気感を、現地で掴むのはとても大事でした。


4. 収支:5年以内で回収できるか

  • 物件購入費+修繕費 ÷ 想定家賃 × 12ヶ月 = 60ヶ月(5年)以内に回収

→ 5年という基準は、正直に言えば**「なんとなく良さそうだったから」という感覚です。
でも、「最低でもこれくらいで回収できなければ手を出さない」という
ラインを持っていたこと自体**が、行動のブレーキになってくれました。


ただ、抜け落ちていた視点も多かった

こうやって書くと、「しっかり考えていた人」みたいに見えますが、当時の私は大事な視点をいくつも見落としていました。

❌ 固定資産税を計算に入れていなかった

年間1〜3万円程度のコストですが、長期保有前提だと無視できない。
でも、当時は**「税金=めんどくさいので一旦スルー」**という判断でした。

❌ 管理会社や仲介業者のマージンを想定していなかった

家賃=満額自分に入る、みたいな前提で動いてました。
実際は広告費、管理費、更新手数料など、地味にコストが積み上がります

❌ 空室リスクをリアルに考えていなかった

「貸せるだろう」という楽観が先行していて、
万が一借り手がつかない場合のコスト計算はまったくしていませんでした。


それでも、「やってみたかった」

それでも、私は物件を買ってみたかった。
お金が増えるかどうか以前に、「やってみないと分からないことが多すぎる」と感じていたからです。

  • 物件探しの現実
  • 内見の感覚
  • 業者とのやりとり
  • 修繕の工程
  • 自分にできる範囲と、できない範囲の境界

経験しないと見えてこない“感覚のライン”を、自分の手で確認したかった。

利益が出るかどうかは、次の段階でもよかった。
まずはこの流れを、自分の中で一周させること。それが何より大事だと考えていました。


知識だけでは、行動できない

書籍やブログ、動画など、情報はたくさんあります。
でも、それだけで「実際に買う」まで動ける人は、そんなに多くない。

私もそうでした。

だからこそ、「買う/買わない」のラインを**“数字”と“感覚”の間”**に置いておくことが、自分には合っていたように思います。


次回:「ようやく買えた家」の話をします

次回はいよいよ、購入に至った物件について書きます。
タイトルはたぶん、「そして出会った、雨漏り物件」。

駅近・庭付き・200万円。
でも、その家には**「雨漏り」という明確なリスク**がありました。
それでも私は、その物件を見に行き、最終的に購入を決めます。

なぜそれが「買ってもいい」と思えたのか、
そしてどんなことが不安だったのか。
そのあたりを、できるだけ丁寧に書いていきます。

それではまた。
よだかでした。

「ボロ戸建て投資ド初心者日記」第4回:そして出会った、雨漏り物件。

2025年4月17日 こんにちは、よだかです。 これまでの記事では、「物件を探していたけれど、なかなか買えなかった話」と「判断基準をどう作ったか」という過程を書いてきました。 今回は、ようやく「実際に ...

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