2025年4月25日
こんにちは、よだかです。
このシリーズでは、社会人1年目に経験したことを記録しています。
今回のテーマは、1年の締めくくりにして最大の失敗。
正直言って、今思い出してもヒリヒリするような出来事でしたが、
それでも「あれがあったから今がある」と思える、そんな話でもあります。
-
-
新卒1年目を終えるまでの話 第5話:続けられたのは、バンドがあったからかもしれない
2025年4月24日 こんにちは、よだかです。 このシリーズでは、社会人1年目の体験をベースに、「こんな時期もあったな」と振り返りつつ、いままさに働きはじめたばかりの方や、ちょっと疲れている方に向けて ...
続きを見る
最後に待っていた、大仕事
年度末。
私のチームでは、その年にお世話になった人たちを送り出す「送る会」を毎年開催していました。
その準備と進行を担うのが、私の担当でした。
簡単に言うと、関係各所と連携しながら、会の全体設計と運営を任される役割です。
準備物の手配、タイムライン作成、部署間の連絡、当日のサポート――
そして、送られる人たちが安心して主役になれるように、舞台を整えるのが私の仕事でした。
それが、1年目の私に丸ごと任されたのです。
準備したけど、追いつかなかった
一応、昨年の資料はありました。
でも、そこに書かれていたのは「進行表」と「ざっくりとした準備内容」だけ。
予算や段取りも「これで伝わるだろう」的なメモで、初めてやる側にはほぼ役に立ちませんでした。
しかもこのイベント、毎年スタイルが微妙に変わるらしく、
「前例をなぞる」だけでは対応できない場面がいくつも出てきました。
それでも私は、全力で準備しました。
ただ、スタートダッシュが遅かったんです。
本来であれば、1年のはじめから「ここをゴールに据えて動く」べきでした。
適任の進行役を見繕っておき、タイミングよく任せていくような布石も必要でした。
でも、その視点を持てるはずもなく、気づいたときにはもう時間が足りていませんでした。
「勝負はもっと前から始まっていた」
今振り返ると、あの送る会は最初から勝負がついていたと思います。
会全体の構成、参加者の配置、周囲を巻き込む段取り、進行役の選定……
どれもが後手に回ってしまって、
結局は先輩たちにフォローしてもらいながら、なんとか形を保ったような状態で終わりました。
本番の日、私は舞台裏でバタバタしていて、正直なところ、イベントの中身をあまり覚えていません。
終わった瞬間、達成感はなく、
「うまくできなかった」「また先輩たちに頼ってしまった」
そんな自己嫌悪だけが残っていました。
失敗は、自信の種になることもある
それでも――
あの日の経験は、今でも私の中で「忘れたくない悔しさ」として残っています。
そして、同時に「次はこうしよう」という学びも、たくさん残してくれました。
最初の準備、全体の見通し、周囲との調整、タスクの割り振り……
今の私がプロジェクトを進めるとき、自然と身についている感覚の多くは、
この“年度末の大失敗”がきっかけです。
失敗はできれば避けたい。
でも、避けられなかった失敗が、自分の中に残る「軸」になることもある。
今では、そう思えるようになりました。
次回予告:第7話(最終話)「それでも、最後に光が差した」
すべてがうまくいかなかった1年目。
でも、その年度末の打ち上げで、ある出会いが“次の一歩”につながっていきました。
最終話では、「あの時、辞めなかったこと」の意味が少しずつ見えはじめた場面をお届けします。
それではまた。
よだかでした。