こんにちは、ぼっちbotterよだかです。
12月の振り返りを整理しておきます。
12月の目標は大きく二つありました。
- 需給解析型のトレードbotを本番リリースすること
- アビトラ(CEX / DEX)botをリリースすること
結果から言うと、トレードbotはリリースできました。
アビトラbotについては、途中で方針を切り替える判断をしています。
需給解析型トレードbotのリリースと運用状況
需給解析型のトレードbotは、12月中頃から本番ランを開始しました。
板情報と約定データを観測し、そこから力学的な収束点を算出してトレードするタイプのbotです。
現在は、
- 取引頻度を落とさずに回す
- ログを蓄積する
- 毎日一つずつ仮説を潰す
という運用を続けています。
特に意識しているのは、
エッジ判定 → エントリ → エグジットの流れを整理し、
1トレードのサイクルをできるだけシンプルに保つことです。
この形にしたことで、検証が非常に効率よく回るようになりました。
仮説更新のスピードと変化
このbotは、モデルを作ってマーケットに直接ぶつけています。
そのため、仮説が更新されるスピードがかなり速い。
毎日、必ず何らかの学びがあります。
特に大きな変化だと感じているのは、以下の点です。
- 時間窓を厳密に制限することで、見るべきものが明確になったこと
- 指標のコアを意識して設計することで、シンプルかつ検証しやすくなったこと
- 仮説を「殺す」ことで、次の検証フェーズに確実に進めるようになったこと
市場の実測値に基づいた検証なので、
仮説が死ぬのも早いです。
ただ、これは悪いことではありません。
明確な根拠を持って次のフェーズに進めるからです。
シンプルなbotとログの関係
シンプルなbotを作ろうとすると、
ログはむしろ多く必要になります。
一つの仮説を証明するためには、
それ以外の可能性を否定する必要があるからです。
現時点では、
今考えていることが通用しなかったとしても、
「次はこれを試そう」
という案はすぐに出てきます。
むしろ困るのは、仮説が死なない状態です。
現在は、明確な定義を持って仮説を殺せているため、
安心して次に進めています。
アビトラbotの方針転換
アビトラbotについては、
CEX絡みのエッジが想定以上に弱いと判断しました。
そのため、12月途中で方針を切り替え、
DEXメインに舵を切っています。
現在は、
- DEX同士のアビトラ
- 構造上必ず発生する歪み
このあたりに注目してエッジ探索を進めています。
1月中には、
まともに動くアビトラbotを1本リリースするのが目標です。
動かさないbotを切る判断
12月は、三角アビトラbotをはじめ、
動かしていても管理コストや維持負荷が収益を上回るbotを停止しました。
メンテや管理の手間に対して価値が低く、
儲からないbotは今後も切っていきます。
正直、この判断には少し時間がかかりました。
典型的なサンクコストバイアスです。
今後は、
- 作る前の段階で
- 「これ以下なら切る」というライン
を明確にした上で開発します。
12月に有効だった運用ルール
12月を振り返って、有効だったと感じているのは以下です。
- 市場を殴り続けること(botを止めない)
- PnLを神とすること(それ以外は全て二次情報)
- 振り返りで評価を入れない(事実のみを見る)
- 90分タスクと散歩(ランニング)のサイクル
- 設計思想の気づきをメモしておくこと
botを止めないということは、
毎日データが溜まり、毎日検証が回る状態を作るということでもあります。
仮説を殺すことが目的にならないように
一つだけ、常に意識していることがあります。
仮説を殺すこと自体が目的になってはいけない。
PnLは神であり、
重要なのは「口座残高が増えること」だけです。
結果が全て。
botterとしての評価を、過程に適用しないようにしています。
振り返りのスケールについて
12月は年末の振り返りも行いましたが、
正直、手間がかかりました。
こまめに記録をとっているのですが、
4月頃の記述などはほとんど別人の考えのように感じました。
意識の面で地続きになっているのは、
せいぜい3ヶ月程度かなと思います。
来年からは、
- 四半期(3ヶ月ごと)
- 四半期スケールを踏まえた年次
このスケールでの振り返りを導入します。
来月の方針
来月は以下の方針で進めます。
- トレードbotは継続運用
- 必要であれば新サーバーを立てて並列稼働
- ただし「なんとなく作らない」
- 構造上説明できるエッジを前提にする
アビトラbotについては、
- エッジ探索を最優先
- 技術は後
- あるか分からないエッジで開発しない
- 小さく1本通す
- 太くするのはその後
いきなり太いbotを作ろうとはしません。
来月も対戦よろしくお願いします。