どうも、よだかです。
あなたは、テクノロジーが何のために存在するのか考えたことはありますか?
今回紹介する本「デジタルネイチャー」からは、テクノロジーの存在理由を学ぶことができます。
筆者・落合陽一さんの思想の一端を知ることができる本書。
物事を考える土台をより高めることができる内容です。
本書を読んで考えたことをまとめていきます。
本書・本記事を読んでほしい人
・落合陽一さんの思考に触れてみたい
・テクノロジーの存在理由を考えてみたい
・自身の思考を深めたい
デジタルネイチャーとは?
自然と科学技術の融合。
人間はその進化の過程で、物事にそれぞれの名前をつけて区別してきました。
それぞれの概念がラベリングされていることで、そのもの自体を扱いやすくしたのです。
そして、それは同時に制約にもなりました。
名前をつけることがそれ自体の在り方を決めてしまうため、解釈の幅を狭めてしまうわけです。
実際、人間は物事を見たいように見ていますし、自分の認知を外れたものはそもそも認知できないようになっています。
物事のありのままの姿を認識しているというのは思い込みで、ラベリングを取り払った世界の見方を考えてみなければならないのです。
テクノロジーの存在理由
その出発点として、様々なテクノロジーの力を借りることが有効です。
テクノロジーは人間の感覚を飛躍的に高めてくれます。
特定の場所にのみ音を集中させて、定点的に音が聞こえるようにしたり、一定の場所からしか見えないように実像を結ぶようにしたり、耳以外でも音を感じるような技術を使って音楽会を開いたりすることも可能です。
テクノロジーが私たち人間の感覚を向上させることで、世界の感じ方にパラダイムシフトがもたらされます。
自分の持ち得なかった感覚を付与してくれる。
これこそがテクノロジーのもたらす新たな可能性です。
身体性は、科学技術によって拡張していく。
まだ、生身の体を捨てて、あえて義手や義足を装着する人はいませんが、合理性という面から見れば、機械の体にしたほうが良いですよね。
もっとも、この考え方は今すぐに受け入れられるものではありませんが、、、。
ここで強調しておきたいのは、テクノロジーの進歩が私たちの考え方そのものを大きく変える可能性があるということです。
機械化された体が、その実生身の肉体と何ら変わらないものでできていて、しかも痛みも手間もなく交換できるとしたら?
人と人たらしめているのは、せいぜい100年未満の寿命でしか生きられない限られた範囲内での感覚なのです。
テクノロジーと自然とが緩やかに融合した世界においては、寿命や幸福、命や倫理観などの概念は大きく変わっていくことでしょう。
なぜ、アートが重要なのか?
メディアアーティストとしての側面も持つ筆者。
アートが重要なのは、その表現した世界が、鑑賞者の思考をアップデートしてくれるから。
さらに突き詰めていくと、表現者自体が自分の存在をより深めていく行為にもつながるから。
自分の表現したいものや生き方をありのままの形で締めるのがアートの役割の一つ。
どんなものを表現するのか?
見た人にどんなことを感じてほしいのか?
アートには、表現者の主体が限りなく加工されていない状態で宿ります。
それは、表現者本人にも認識できていない自分自身の内面を顕在化したものでもあると言えるかもしれません。
アートの重要性は、”アート”を媒介にして生物のありのままの存在へと導いてくれる点にあります。
それは、今すぐに役立つものではありません。
そもそも、役立つかどうかという視点で語るべきものでもありません。
物事の考え方に新たな視点をもたらして、自分自身のアップデートをする。
それが、前に進むものでなくても良い。
「今までになかったことを与えてくれるのもの」が”アート”の定義だと思います。
まとめ
最後まで読んでくださってありがとうございます。
本書を読むことは「思考の旅」。
久しぶりに思考が回る経験が得られました。
新たな生態系として提案される「デジタルネイチャー」という概念。
モノを超えて概念同士が結びついた世界の到来が楽しみになります。
また、そんな世界を創っていくことに自分自身も関わりたくなりました。
おすすめの本ですので、ぜひ一度手に取って読んでみてください!
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