こんにちは、ぼっちbotterよだかです。
今月も恒例の振り返り記事を書いていきます。
2026年7月で、botterとして活動を始めて16ヶ月目になりました。
7月は超ざっくり言うと、
相場を観測しながら開発基盤を整え、別で進めている事業も育てつつ、自分がどんな仕事を後回しにしやすいのかが見えてきた月
でした。
長いですね。
一文の中に色々入りすぎています。
実際、今月はbot開発だけに集中していたわけではありません。別で進めているコンテンツ事業にもかなり時間を使いましたし、本を読んだり、映画を観たり、AIと壁打ちしたりしながら、自分の考えを整理する時間も多く取りました。
一見すると散らかっているようにも見えます。
ただ、振り返ってみると、それぞれが完全に別の活動だったわけでもありませんでした。
知らない領域へ少しずつ道を通して、自分が扱える範囲を広げていた。
今月は、そんな感じだったと思います。
-
-
ぼっちbotterのログ:2026年6月【15ヶ月目】第二4半期の振り返りと市場への接続再開
こんにちは、ぼっちbotterよだかです。 今月も恒例の振り返り記事を書いていきます。 6月は、超ざっくり言うと「市場理解を深めつつ、実市場に接続再開することがメインタスク」みたいな感じでした。 5月 ...
続きを見る
CEX側は観測機の整備を進めた
CEX側では、引き続きBTCを中心とした観測機の改修を進めました。
現在は、単一の取引所だけを見るのではなく、複数の海外取引所から価格や板情報を取得し、それらをもとに基準価格を考える構成にしています。
国内取引所の価格だけを見て売買を判断するのではなく、より上流にある市場の動きを観測し、その情報を国内市場での判断に使うイメージです。
この方向性自体は、6月から大きく変わっていません。
7月は、その観測機を実際に動かしながら、データの取得状況や安定性を確認していました。
そこで出てきたのが、WebSocket接続の問題です。
複数取引所の情報を同時に取得していると、一部の取引所だけ接続が切れたり、再接続を繰り返したりする現象が見つかりました。
最初は通信環境や共通処理の問題を疑っていましたが、調べてみると、取引所ごとにWebSocketの仕様がかなり違いました。
pingやheartbeatの送り方、タイムアウトの扱い、メッセージ形式、再接続時の処理など、同じWebSocketという名前でも中身は同じではありません。
当たり前と言えば当たり前です。
でも、実際に複数取引所を同時に扱うまでは、この差をきちんと認識できていませんでした。
AIを使って似た構造のコードを一気に作ると、見た目は整ったものができます。
ただし、各取引所の公式仕様を確認せずに共通化を進めると、細かな違いを落とします。
今回の問題は、まさにそのパターンでした。
修正後は接続状況も安定し、外部価格の取得率も改善しました。
派手な戦略開発ではありません。
かなり地味です。
ただ、観測機が途中で黙っていたり、古い価格を正常なデータとして扱ったりする状態では、その上にどれだけ高度な戦略を載せても意味がありません。
戦略以前の土台を直す作業として、必要な時間だったと思います。
説明できないエッジでは実資金を動かさない
観測機の整備を続ける一方で、既存戦略を実資金運用へ移すかどうかも考えていました。
結論としては、まだ本格運用には移していません。
現在の観測指標では、実資金を入れるだけの明確な優位性を確認できていないからです。
相場が動いていないわけではありません。
短期的な値動きもありますし、条件によっては利益が出る場面もあります。
ただ、
「なぜその利益が出るのか」
「どの市場参加者の行動を捉えているのか」
「現在の相場環境でも継続する構造なのか」
という問いに、まだ十分な説明ができません。
説明できないけれどバックテスト上は勝っている。
そういう戦略を完全に否定するつもりはありません。
それでも、今の自分は、納得できないまま実資金を入れる段階ではないと考えています。
無理に動かさず、観測を続けます。
何もしていないように見えるかもしれませんが、「入らない」という判断も運用の一部です。
botを作ったからといって、常にbotを市場へ放たなければならないわけではありません。
今ある仕組みで何が見えていて、何が見えていないのか。
その境界を確認することを優先しました。
DeFi側は監視対象を上流へ広げている
DeFi側では、これまで清算候補の監視や、清算が実行可能かどうかを確認する仕組みを中心に作ってきました。
7月は、そこから少し上流へ監視対象を広げられないか考えました。
きっかけになったのは、レンディングプロトコルで発生した攻撃事例です。
最初は単純なハッキング事例として調べ始めました。
ただ、詳しく見ていくと、攻撃が成立する前段階で、異常な借り入れや資金移動が発生しているケースがあります。
清算が起きた後を見るのではなく、その前に起きている異常を捉えられないか。
そう考えると、これまで作ってきた清算監視とは別の観測機構が必要になります。
現在の既存実装は、あくまで清算候補や清算実行可能性を見るものです。
異常借り入れやプロトコル事故の兆候を検知するものではありません。
そのため、既存の監視機へ雑に機能を追加するのではなく、一度監査し、役割ごとにフォルダや責務を分けることにしました。
一つのbotに色々な機能を盛り込みすぎると、後から何を監視しているのか分からなくなります。
動いているうちは便利です。
でも、壊れた瞬間に地獄になります。
最近は、実装量を増やすことよりも、後から検証・修正できる構造を作ることの重要性を強く感じています。
株やFXのbot環境も少し調べた
今月は、クリプト以外の市場についても少し調べました。
株やFXのbotを作る場合、どの証券会社や取引環境を使うべきか。
今使っているMacだけで完結できるのか。
Windows環境やVPSを別で用意した方がよいのか。
このあたりを確認しました。
調べた範囲では、国内の個人向け自動売買環境にはWindowsやExcelに依存するものも多く、Macでは選択肢が狭まるケースがあります。
一方で、APIを利用できる環境や、Macから接続できる海外業者もあります。
そのため、現時点で「専用Windows PCを買えば解決」と結論づける段階ではありません。
先に、
- どの市場を扱うのか
- どの時間軸で取引するのか
- どのAPIを使うのか
- ローカルPCとサーバーのどちらで動かすのか
を決める必要があります。
今すぐ新しい市場へ移るつもりはありません。
ただ、クリプト市場だけに閉じた状態を少しずつ解消するため、選択肢として調べ始めています。
機械学習とKaggleについて調べた
機械学習を使ったbot開発についても、少しずつ調べています。
以前から興味はありましたが、自分の中では、
「大量のデータを学習させると、何となく最適な売買ルールを作ってくれるもの」
という、かなり雑なイメージが残っていました。
当然ながら、実際にはそんな簡単な話ではありません。
何を予測対象にするのか。
どのデータを特徴量として使うのか。
何をもってモデルの性能を評価するのか。
時系列データをどう分割するのか。
過学習をどう避けるのか。
人間側が決めなければならないことは大量にあります。
Kaggleについて調べたことで、機械学習そのものだけでなく、データを使って仮説を検証する一連の流れが少し見えました。
とはいえ、知っただけではbotに実装できません。
ここには、
知る
↓
仕組みを理解する
↓
自分の問題へ翻訳する
↓
小さく試す
↓
実装する
という中間工程があります。
これを飛ばして、いきなり「機械学習botを作る」と考えると、急にタスクが重くなります。
機械学習については、まだしばらく先になると思います。
今すぐ使うというより、自分が今後通るかもしれない道として、少しずつ地図を作っている段階です。
別で進めている事業はかなり前進した
7月は、botとは別で進めているコンテンツ事業にもかなり時間を使いました。
具体的な内容は伏せますが、記事や関連コンテンツを増やし、内部の構造も少しずつ整理しました。
この作業については、かなり順調でした。
過去の仕事で培った知識や経験を使える領域なので、何を書けばよいか、どの程度まで整理すればよいか、どの順番で進めればよいかが比較的よく見えています。
そのため、作業へ着手しやすい。
手を動かせば、ある程度の確率で成果物が完成します。
この確実性は大きいです。
一方で、次の段階へ進むためには、記事を増やすだけでは足りません。
商品設計や販売導線、サイト全体の構造など、これまであまり経験してこなかった作業にも着手する必要があります。
振り返ってみると、7月は慣れている作業をかなり進めた一方で、初めて取り組む重たい作業を後回しにする傾向がありました。
別に何もしていなかったわけではありません。
むしろ、かなり働いていました。
ただ、進めやすい仕事へ流れていた面はあります。
重たいタスクの正体は「未経験」
月末に振り返っていて気づいたことがあります。
自分が重たいと感じていたタスクの多くは、作業量が多いというより、単に未経験のタスクでした。
何をすれば完成なのか分からない。
どれくらい時間がかかるか分からない。
始めた結果、さらに大きな作業が出てくるかもしれない。
そうした不確実性が、着手の負担になっていました。
振り返った後から見ると、
「なぜ、あのとき少し触っておかなかったのだろう」
と思います。
でも、その時点では中身が見えていません。
発見した後の道は簡単に見えますが、発見する前には道そのものがありません。
この感覚を、久しぶりに思い出しました。
できることが増えてくると、知らないことへ着手する難しさを軽視しがちです。
知っている領域では、調査から理解、実装までの工程を無意識に進められます。
でも、新しい領域では、その間に一つずつ接続を作る必要があります。
そこで今後は、
未知を既知にすること自体を、その日のタスクとして扱う
ことにします。
完成させなくてもよい。
サービスへ登録して画面を見る。
必要な項目を確認する。
公式ドキュメントを読む。
フォルダ構成だけ決める。
小さなサンプルを一度動かす。
それだけでも、次回は完全な未経験ではなくなります。
道路を完成させるのではなく、まず仮設道路を通す。
そう考えると、新しい仕事にも少し着手しやすくなります。
読書や壁打ちは、道路を開通させる作業なのかもしれない
今月は『OODA LOOP』を読み直し、変化の速い市場における判断と実行についても考えました。
それ以外にも、気になったテーマを調べたり、AIと壁打ちしたり、自分の考えを書き出したりする時間を多く取りました。
自分が繰り返している勉強系のタスクは、単に知識を増やしているわけではないのかもしれません。
読書で知らない地形を見ます。
書き出すことで、自分なりの地図を作ります。
壁打ちによって、どこに道を通せるのかを確かめます。
試作や実装で、実際に通れる状態にします。
道路の開通と舗装作業です。
こう考えると、すぐに実装へつながらない読書や調査にも意味があります。
そもそも、何を探せばよいか分からない段階では、目的を明確にしすぎない方がよいこともあります。
見つけたいものが既に分かっているなら、検索すればよい。
しかし、まだ問い自体がないなら、色々なものをゆるく見て、何かが引っかかるのを待つ必要があります。
クリプトやbotのリサーチも、普段はかなりゆるくやっています。
事故、規制、市場構造、他人の実装、別分野の技術などを眺めながら、気になった場所で立ち止まります。
その立ち止まった地点に、ピンを刺す。
映画や小説について考えるときも、おそらく同じことをしています。
「なぜか気になった」
「何となく合わなかった」
「ここには何かありそうだ」
という場所へ仮のピンを刺し、あとから話したり書いたりしながら位置を調整します。
自分にとって文章を書くことは、ピンを地図上に定着させる作業なのかもしれません。
-
-
『OODA LOOP』を読んで考えたこと――変化の速い市場で、判断と実行の摩擦を減らす
こんにちは、よだかです。 チェット・リチャーズの『OODA LOOP』を読みました。 以前にも一度読んだことがあるのですが、その時は組織文化についての言及が強く見えて、正直なところ、そこまで面白いとは ...
続きを見る
生活面は大きく崩れなかった
7月は暑さの影響もあり、作業量に多少の上下がありました。
睡眠不足や軽い脱水が原因と思われる朝の頭痛もありました。
起きてから水を飲み、しばらく活動すると治ることが多かったので、就寝前後の給水や室温管理を見直しています。
朝の状態は、その日の作業効率にかなり影響します。
無理をして作業時間を増やすより、翌朝きちんと動ける状態を作る方が、結果的には総作業量が増えます。
また、最近は土日にある程度しっかり休み、平日に作業するリズムも作っています。
調子が悪い日に完全に止まることは減りました。
botか別事業のどちらかへ少し触れる。
本を数ページ読む。
観測機の状態だけ確認する。
最低限でも接続を切らさないようにしています。
生活を整えることは、仕事とは別のタスクではありません。
長期的に仕事を続けるための基盤です。
この点は、以前よりかなり安定してきたと思います。
7月の自己評価
7月の自己評価は、100点満点で82点くらいです。
作業量だけを見れば、もう少し高くてもよいと思います。
bot側では観測機の安定化やDeFi監視の再設計を進めました。
別事業でも、目に見える成果物をかなり増やしました。
判断面でも、優位性を説明できない戦略へ無理に資金を入れなかった点は悪くありません。
ただし、進めやすい仕事へ寄り、未経験で重たい作業を後回しにした点は減点です。
よく働きました。
ただ、最も重たい地点を集中的に攻め切った月ではありません。
7月は、地図を広げ、道路を増やした月でした。
8月は、その道路を使って、いくつかの成果物を出口まで運びたいと思います。
8月の目標
8月は、極端に上振れさせることよりも、bot・別事業・生活の3つを同時に下振れさせないことを重視します。
bot側では、CEXの観測を続けながら、DeFiの新しい監視機構を既存実装と分離して作っていきます。
勉強や調査だけで終わらず、小さくても実装へ接続します。
ただし、納得できる優位性が見つからない状態で、無理に実資金運用へ移ることはしません。
バックテストや時系列検証を行い、その後にシャドー運用や小額ライブ運用へ段階的に進めます。
別事業では、作り慣れたコンテンツを増やすだけでなく、これまで後回しにしていた設計や販売に関わる作業にも触れます。
一日で完成させる必要はありません。
未知を既知にするところから始めます。
生活面では、睡眠、暑さ、脱水による翌日の下振れを防ぎます。
作業量を増やすより、毎日ある程度動ける状態を維持します。
8月の目標は、派手ではありません。
3つの領域を切らさず、次の段階へ接続すること。
今月作った道路を、少しずつ実際に使っていきます。
では、また来月。