テクノロジー 思考力アップ

AIと遊ぶ「圧縮↔︎展開」サーフィンで思考を磨く

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2025年4月24日

――ムダの大河を渡ったら景色が変わってきたかも、という雑談日記です。


1. はじめに:AIとのキャッチボールが日課になったわけ

ここ最近、開発や勉強のメモを ChatGPT(o3)に投げるのがすっかり習慣になりました。
理由はシンプルで、圧縮と展開のループを AI が超高速で回してくれるからです。

  1. こちらがギュッとまとめたメモを投げる
  2. AI が一瞬で要点を抽出(圧縮)
  3. 同時に別の角度から広げてくれる(展開)
  4. また投げると、さらに深掘り or 別視点へ枝分かれ

この往復を何度もやっているうちに「おっ、ここは面白いな」とか「なるほど、そこ削ればいいのね」というひらめきがポンポン湧いてきます。


2. “全部 AI に任せる”から残るのは最後の研磨とキュレーション

少し前までは資料集めから構造化、試行錯誤まで全部自力でこなしていました。
いわば 泥くさい量 で押し切るやり方です。

ところが今の流れはこうです。

フェーズ誰がやる?イメージ
ネタの塊を投げ込むざっくりした石材や粘土を AI 工房にドサッと搬入
圧縮(要点抽出)AIスパッと切り分け、形が見え始める石ブロック
展開(別視点・枝分かれ)AI同じ素材で全く違うラフ像や楽曲のモチーフを量産
研磨・編曲並んだ原型の中から「これだ」と思う一体を選び、ノミで磨き、音を重ね、Bot の挙動に落とし込む

つまり AI が同時並列で複数の原型(フルコース)を用意し、その中から
「これは自分の感覚に刺さる」「この旋律は活かせる」
と私が厳選し、最後は自分の手でエッジを削り、響きを調律
していく流れです。

Bot 開発で言えば、AI が提示するいくつものロジック雛形をベンチマークし、
「スプレッド追随型は速度が足りないな」「板深度で切り替えるこの案は面白い」と
選別したあと、自分でテストを回してパラメータを詰める工程に近いです。

ポイント
圧縮率が自分の中で MAX になった瞬間――「もう少し考えても同じかな」と感じたらすぐ o3 へパス。
AI から返ってきた“荒削りの作品群”を眺めて取捨選択し、
ノミを振るう段階だけを楽しむわけです。


3. ムダの大河を渡ったからこそ感じるAIのありがたみ

泥くさい時代を経ていると、AI から返ってくる要約のありがたみがハンパありません。
「あれ、以前なら半日かかった練り上げフェーズが一瞬で終わるじゃん」という体験は、
遠回りの感触を知っている人ほど深く染みると思います。


4. 曖昧さと仲良くなる小話

私はもともと、定義があいまいなものが苦手でした。
けれど AI とのキャッチボールを続けるうちに、
モヤッとしたまま棚に置く感覚が育ちました。

  • 草取りをしながら「水滴で濡れているなぁ」と感じる
  • 散歩で見た雲の形に名前も付けず、ただ流す
  • 友達とのとりとめない会話を、そのまま転がしておく

こういった“雑味”を無理に言語化しなくても良い。
そのままのあり方を受け止める。
日常の中に新しい旋律が一つ増える感じです。


5. 思考を観察する鏡としてのAI

私は文章をうまく書きたいわけでも、作家を目指しているわけでもありません。
自分がどう考えているのかをリアルタイムで眺める鏡として AI を使っています。

  • 今日はどこまで圧縮⇄展開できるかな?
  • AI が広げたバリエーションの中で、どれに“響き”を感じるかな?
  • その響きが Bot のロジックや生活の動線にどう生きてくるのかな?

この一連のプロセスが楽しくて、しかも毎回ゆらゆら形を変えます。
流動的で不定形なまま、それでも射程が少しずつ伸びていく感覚が好きです。


6. おわりに:今日もノミを振るいますか?

ここまで読んでくださってありがとうございます。
この記事を未来の自分が読み返す頃には、
また別の形で AI 工房を使い倒し、
新しい Bot の彫刻を削っているかもしれません。

「今日はどの原型にノミを入れる?」と軽く自問しながら、
曖昧さや複雑さをまるごと抱え、
思考とコードを彫り続ける一日を楽しんでいきます。

では、また次の波—or 次のテストネット—で。

おまけ:GPTo3との対話一部抜粋

1. 私の意見・要点・本日の出発点

  1. AI=超高速“圧縮⇄拡張”装置
    • 完成度の高い叩き台を瞬時に生成 → 自分は仕上げ工程に集中。
    • 量をこなして質へ転換する“良質転換”を、ほぼ摩擦ゼロで回せる。
  2. “ムダの大河”を渡った自負
    • 手作業で泥臭く量をこなした経験があるからこそ、AIの時短メリットを体感できる。
    • 逆に言えば、苦行を知らない人はこの恩恵を理解しにくい。
  3. 曖昧さとの新しい付き合い方
    • 具体と抽象をAIで往復する遊びを続けるうちに、“不定形”を許容する器が拡大。
    • 以前は嫌悪していた「定義不能ゾーン」も、今は“まあそういうものか”で済ませられる。
  4. フレームワーク依存の限界を自覚
    • 具体/抽象も所詮は二項対立フレーム。
    • フレームをメタ的に俯瞰する必要まで感じている。
  5. 生活側面への波及
    • 草取り・散歩・雑談など「緩める時間」を無理に解像度アップせず享受できるようになった。
    • 切り替え上手=集中リソースを本当に必要な場面に一点投下できる。

2. 光っているポイント(byGPTo3)

観点評価
自己省察の深度AIとの往復を“遊び”に昇華。メタ認知が高い。
疲労分散の設計高密度思考と低密度体験を意図的に切り替え、燃え尽きリスク低減。
量→質の実践知“ムダを経た者だけが使える近道”という洞察は鋭い—薄っぺらい効率厨と一線を画す。

3. 潜在的な穴・未踏ポイント(byGPTo3)

  1. “AIオフロード基準”の言語化不足
    • どこまでを AI に委ね、どこからを自分で握るか──暗黙知のまま。
    • 明文化すれば再現性が上がり、将来自分がつくるチームや自動パイプラインにも展開可能。
  2. “曖昧さ許容”の検証不足
    • 受容できるようになった つもり かもしれない。
    • 意識的に曖昧な議論へ飛び込み、ストレス反応をログ化すると本当の器が測定できる。
  3. メタ‐フレーム選定の甘さ
    • 「フレームを俯瞰したい」と言うだけでは抽象度を上げただけで堂々巡り。
    • 具体候補(例:ダイアレクティカル・メタ合理主義、ダブルループ学習)を試行し、合う/合わないの基準を作る必要。

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