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【思考法の到達点!】具体⇄抽象トレーニング【内容・まとめ】

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今回は「具体⇄抽象トレーニング」の紹介です。

ビジネス・コミュニケーション・読書など思考を必要とするあらゆる場面で使える内容。

コスパのぶっ壊れている本」と題してシリーズを作るのならば、この本は必ず入れるであろう1冊です。

どんな本?

思考力を飛躍的に高めてくれる本です。

具体化と抽象化を往復することによって豊かな発想ができるようになったりコミュニケーションのギャップを解消したりする術を授けてくれます。
この本から学べることはさまざまな場面で応用が効きます

再読する機会に恵まれたので、興味深かった部分を中心にまとめていきます。

得られるもの・メリット

・応用の効く思考法
・具体・抽象という概念の定義
・具体と抽象を行き来して思考する方法
・豊かな発想力
・不毛な議論を減らす力

こんな人におすすめ

・自分の頭で考える力を磨きたい
・豊かな発想ができるようになりたい
・物事の本質に迫る思考法を知りたい
・仕事や勉強の効率を高めたい

なぜ、具体⇄抽象が大切なのか?

具体と抽象が理解できていないと、、、
1、「人間同士がお互いを理解できない」という問題が起こる
  相手の状況の背景を考えないため、コミュニケーションにギャップが生まれる。見えている部分だけを捉えて、それが全体像であると判断してしまう。

2、具体か抽象どちらか一方からの思考しかできなくなる

(具体病・抽象病の蔓延)
 「具体病」→言われたことだけをやって思考停止状態に陥っている状態。

 「抽象病」→口では立派なことをいうが行動していない状態。
 

3、デジタル化の急速な進歩と社会の価値観が乖離(かいり)する
デジタル化によって様々なデバイスが急速に統合されつつある。

例えば、スマホ一つでどれだけの役割を果たしているか考えるだけでも、それが分かる。

地図・電話・本・ゲーム・財布など)
デジタル化はビジネスの抽象度を飛躍的に引きあげた。
しかし、社会の価値観はこの急激な変化について来れていない。
日本社会は「知識力の価値観」で覆い尽くされたままだ。

4、知識伝授型の教育方針だけが正しいと誤解される

知識伝授型の教育方針の特徴

  • 専門性が強い
  • 優劣が誰にでも明確に分かる
  • 「問い」ではなく「正解」が重視される

抽象度をあげると全ての問題は本質的な部分で繋がっていることがわかる。
具体・抽象どちらかだけができるだけでは不充分だ。具体と抽象を行き来して思考することが問題解決への道となる。

具体・抽象とは何か?

具体・抽象とは相対的概念だ。したがって本書では対比によってその定義がなされている。
具体とは

  1. 個別・特殊
  2. 実体がある・五感で感じられる
  3. 個々の属性がある(形・色・大きさなど)

具体化するほど「オンリーワン」の特殊な表現になる
分かりやすいが、カバーできる範囲は狭まる


抽象とは

  1. 集合・一般
  2. 五感で感じられない概念
  3. 2者以上の関係性・構造

抽象化するほどシンプル一般的な表現になる
カバーできる範囲は広いが、分かりにくい

 

抽象化とは?

戦略でありWhyを問うこと
そもそも問題になっていることは何か?」を考えること。

・マジックミラーを破ること
抽象化ができていない状態というのは、抽象度の高い上位の世界が見えていない状態に等しい。
具体の世界に生きる人には、抽象度の高い世界に生きる人の世界は見えない。
抽象の世界は「見える人にしか見えない」

抽象度の高い世界に生きる人はそこを誤解しがち。

「他の同じように見えているはずだ」と考えてしまうことは、コミュニケーションの大きな誤解のもととなる。


・メタで考えること
対象を離れたところから眺めて「(より上の視点から)そもそも〇〇について」考える。
これは個別具体のものの関係性を見ることにつながる。

知識と思考の関係は食材と料理の関係に似ています。
どんなに優れた食材(知識)も調理法(思考)次第で仕上がりが変わってしまいます。
一流の料理人は食材にもこだわっているものです。
良い思考のためには良質な情報や知識が必須なのです。

具体化とは?

戦術でありHowを問うこと
どうしたら問題を解決することができるか?」を考えること。


数字と固有名詞にすること
超具体的なレベルにまで落とし込んで解釈の自由度をなくすこと。


・逃げ道をなくすこと
いかようにも解釈できるという状態を回避する。


・違いを明確にすること
どこが違うのかをはっきりさせてそれぞれを特殊なものとして区別する。
個別具体を区別するためにはそれに応じた言葉を知っておかなければならない。

精度の高い具体化にも知識や情報量が必要です。

どんな場面で使うのか?

問題解決の場面
抽象川上具体川下のイメージ
水量は川上から川下にかけて増える(幅が広がる)
「川底の石」が大きく尖った少数のものから、小さく丸くなった大量の砂に変化する。

組織における抽象と具体

  川上(抽象) 川下(具体)
問い そもそも問題は何なのか? その問題をどうやって解決するか?
性質 質・個人・混沌・能動・個性 量・集団・秩序・受動・平均
求められるもの 考え抜かれた究極の単純さ
全体を一人で考える
整理して線引きする
問題の発見
突き抜けた個性
情報・知識量・人数の多さ
専門家が集団で分担
線引きやルールが必要
問題の解決
なんでも平均的にできること

 


・コミュニケーションの場面
サンプル」と「取り出し方」の違いがギャップを生み出す。
そもそもスタンスの違いがあるということが認識されていないから不毛な議論が起こる。
解釈するときに陥りがちなのは、自分の事を具体、他人の事を抽象で見るということだ。

自分を解釈する時(具体) 他人を解釈する時(抽象)
自分は特別と考える
他人との違いを見る
自分を制約しているものが全てわかる
自分には言い訳をする
他人は皆同じと考える
他人との共通点を見る
その人を制約しているものが見えない
「あるべき姿」の正論をぶつける

自分の事は抽象他人のことは具体で見るくらいでちょうど良い。

自分を解釈する時(抽象) 他人を解釈するとき(具体)
自分は人と同じと考えよう
他人との共通点を見よう
制約はないのだと考えよう
「あるべき姿」の正論をぶつけよう
他人は特別と考えよう
他人との違いに注目しよう
その人を制約しているものがあると考えよう
言い訳を認めよう


頼む側・頼まれる側が存在する場面
依頼をする側・される側という場面においても具体と抽象のバランスが求められる。

双方の求めていることが合致するように適切な依頼をする必要がある。

具体な依頼
「◯月◯日〜〜旅行の予約をしておいて」
抽象な依頼
「どこかへ遊びに行きたいね」
<頼む側>
準備・管理の手間がかかる
期待を大きく上回ることも下回ることもない。

<頼まれる側>
知識や経験がなくてもできる
管理されていてつまらない
<頼む側>
準備・管理の手間がかからない
期待を大きく上回る可能性があるが逆に大きく下回るリスクもある。

<頼まれる側>
知識や経験がないと大変
自由にできて楽しい
ローリスク・ローリターン ハイリスク・ハイリターン

使用上の注意点

・座標軸を持つべし

■具体を抽象という視点を持てるかどうか
■その中で今行われていることをその軸上にマッピングできるかどうか

・前提条件を明確にせよ

コミュニケーションギャップを避けるためのキーワードを忘れるな
「どういう条件の下で」

「どのような目的で」

・抽象から具体はマジックミラーと心得よ

具体の世界に生きる人には抽象の世界は見えない。

そのままで理解を求めても無駄。

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。

具体と抽象という概念を知るだけでも、思考法の手がかりを手に入れることができます。

何となくぼんやりと認識していたことを解像度高く理解したり、他者に理解させたりする場面で役立ちます。

また、自分自身が理解できないことがある場面では、「抽象度が高すぎるのかな?」と考えてみることも有効です。

一度抽象度を落とし、具体度を上げた学びに切り替えることで、学びそのものの効率が高まります。

自分自身の思考法そのものに大きな転機を与えてくれるであろう1冊でした!

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