AI(人工知能)について知っているのが当たり前の風潮がある現代。
AIは私たちの生活を劇的に便利にしてくれていることは間違いありません。
通販のホームページでおすすめ商品が次々に表示されて検索の手間を省いてくれるのは、ユーザーの検索データを元に、AIが表示するものを自動的に判断してくれているからなのです。
けれども、AIが私たちの仕事にどのように関わっているの?と聞かれて、きちんと答えることができますか?
なんとなく知っている人ときちんと勉強して知識を得る人には大きな差が生まれます。
これから先、AIについての知識は必須です。
ネット社会はますます加速していくでしょう。
AIについて正しい知識を得ることで、デマに惑わされなくなり、きちんと自分自身で考えて行動できるようになります。
今回紹介する7冊の本が、あなたの人生をよりよく生きるきっかけになれば幸いです。
それでは、紹介していきます。
文系AI人材になる
AIをビジネス場面に導入する手法を紹介する本。
文系AI人材とは「AIを現場に導入し、うまく使いこなす人」のことだ。
現代に必要とされるのは、テクノロジーと現場の橋渡し的な存在だ。
一見、AIとは関係ない業種であっても、実はAIの力を有効活用できるチャンスがある。
この本を読むと分かること
- AI開発は既にベースとなるサービスが存在し、それらを使うことができる
- AIが得意なことは「特徴を掴むこと」
- AIをビジネスに導入する思考法
ビジネスにおけるAIの可能性を知ることで、自身の今後の学び方をシフトする判断材料になる1冊。
AIvs教科書の読めない子供達
情報学研究所の教授・数学者である筆者が、AIにできることの限界と日本人の読解力レベルを伝えることで、今後の日本の教育に必要なことを考えさせてくれる本。
この本から学べること
- AIが得意なことは、暗記と計算
- AIは意味を理解しない
- しかし、AIの読解レベルでも、大学入試で学力上位20%程度の入ることができる(MARCHレベル)
- 現在、中高生の3割は、教科書の文が理解できない
- 読解力を高める方法は、まだ研究中
この本を読んでから、より有益な文章に触れようという気持ちが高まった。
音楽・アート・自然など、状況変化の予測できないものの価値を再認識することのできる1冊。
10年後の仕事図鑑
堀江貴文と落合陽一のタッグから繰り出される強烈な主張。
刺激的で一気に読んだ。
専門用語も少なく、解説もきちんとついているため、非常に読みやすい。
この本から学べること
- AIに搾取されるのではなく、AIを乗りこなすという捉えが大切
- 仕事を通じてどんな自分になりたいのかということを考えよう
時間を作って本を読むことは、やはり意味がある。
AI時代に突入し、「自分の仕事が無くなってしまうのでは?」と追い込まれがちな人にもにぴったりの本。
この本の学びは、正しい知識を得て行動する指針にもなる。
今やっている仕事に価値を見出して、夢中になれることの素晴らしさを教えてくれる1冊。
何かを考えている時のワクワクは、それに近しいものなのかもしれない。
AIに負けない教育
人工知能の発達やそれに伴う教育のあり方を説く本。
人工知能の発展に伴い、世の教育観は変わりつつあることを教えてくれる1冊。
シンギュラリティの到来を目前にして、我々にできることは何なのか。
考えるヒントが散りばめられた本。
この本から学べること
- 人工知能の発展の歴史
- それに伴う教育のあり方
- 運動を伴う学びが大切である理由
- 曖昧なものを曖昧なまま、複雑なものを複雑なままに捉えるという発想
『良い加減な知』という言葉が印象的。
何でも明確に分析することが良いとは限らない。
『ユーモアは解剖すると死ぬ』と言ったのはマーク・トウェインであったが、何もユーモアに限ったことではない。
それぞれの要素に変化のある重みをつけて、情報を獲得するのが人間らしい在り方だ。
『情報の価値はコピーされた回数で決まる』あったが、それとは逆に『コピー不可能な在り方』を目指すのも面白いかもしれない。
希少性による価値というものはこれからもなくならないだろうし、それこそが人間が人間たる理由なのだと実感させてくれる。
あなたを支配し、社会を破壊するAI・ビッグデータの罠
技術との付き合い方を考えさせてくれた本。
現代における統計学を誤って用いる『数学破壊兵器』についての危険性を述べる。
この本から学べること
- 何かを評価するときに当たり前に用いられている様々なアルゴリズムに使用されるデータは、ヒトが都合よく選んだものであるため公平性を欠く
- 更には、そのまま負のフィードバックが強化されていくという実態もある
- 数学破壊兵器には、それ自体のアルゴリズムの過ちがフィードバックされないため、不公平な評価を下すことがある
現代は情報があふれていて、何をもって評価するのか非常に困難であるとともに、評価された人やモノは、その評価基準が不明であったりそもそも不当な評価を受けていることに気がつかないことが多い。
事例が具体的で分かりやすい。
多くの人がこの実態を知らないのだと思うと、危機感を覚える。
知らないところでどんどんと事態が進む時代である。
情報が溢れる時代であるのにも関わらず、その情報から遠ざかっている気がするのは、何とも皮肉なことだ。
すでに人間の処理能力をはるかに超えて複雑になってしまった世の中で、どんな危機に直面しているのかを理解するのに役立つ1冊。
人工知能と経済の未来
『人間の価値は究極的なところ有用性にはありません』
一番印象深かったのは、最後に書かれたこの一文。
AIがもたらす危機を正しく知ることで、その対策を考える視座を得るきっかけになる本。
この本を読んで、物事の中に直接のよろこびを見出すことを今まで以上に意識するようになった。
この本から学べること
- AIの発達が経済にもたらす影響とその対策
- AIの進化がすぐさまユートピア的な世の中の創造に繋がるわけではない
- より大きな格差が生じる可能性もある
このままぼんやりしていてはいけないとも思わせてくれた。
著者が述べる『AIの進化の壁』がどのようにして乗り越えられていくのかが楽しみになる1冊。
シンギュラリティは近い
シンギュラリティとは技術的特異点のこと。
人工知能が人類の知性を上回る未来の到来を予測した本。
『2045年問題』を読んで以来、その道の最先端を行く人の著作に触れたくて購入した本。
人体バージョン2.0さらには3.0へと進んで行く予測が特に面白かった。
量子コンピュータの開発についても触れられている。
この本を終えた直後に、東京大学の研究チームが量子コンピュータ開発について大きく貢献したことがニュースになっていて、著者の洞察力の高さに驚かされたことをよく覚えている。
シンギュラリティは彼の予測よりも早く訪れるかもしれない。
用語が難しい部分もあるが良著なのは間違いない。
まとめ
AIがもたらす可能性を正しく理解することで、これから自分の取る行動が自身の頭で考えたものへと変わります。
私たちの生活を便利にしてくれるものが、必ずしも私たちを幸せにしてくれるとは限りません。
今後も、AIは間違いなく発達していくでしょう。
ですから、AIについて学んで損をするということはありません。
AIとの付き合い方を考えることで、人生における選択肢がより良いものになることを願っています。