こんにちは、ぼっちbotterよだかです。
5月も終わりました。
派手な収益報告みたいなものはないのですが、今月はかなり色々なものを掘りました。
BTCを掘って、DeFiを掘って、チェーンも改めて50個以上見ました。
その結果として分かったのは、すぐに飛びつきたくなるような戦場は意外と少ないということでした。
少し前の自分なら、「何かありそう」で掘り始めていたかもしれません。
でも今は、「本当にあるのか?」を先に考えるようになっています。
地味ですね。かなり地味です。
ただ、その地味な作業のおかげで、以前より市場を見るための地図や物差しは増えた気がしています。
今回は、5月にやったこと、その中で見えてきたこと、そして6月をどのような方針で進めるかを整理しておこうと思います。
5月にやったことをざっくり
5月は、4月に続いてbot開発や市場研究を進めていました。
ただし、テーマそのものは少し変わっています。
4月までは「リードラグ」というラベルで掘ることが多かったのですが、5月はそこから一歩進めて、
「執行優位性はどこから生まれるのか」
という観点で考えることが増えました。
収益構造を理解したいのであれば、単に価格が先に動いた後にどこかが追随した、というだけでは足りません。
誰がそのズレを作るのか。
誰がそれを戻すのか。
その構造は本当に個人が執行できる時間軸なのか。
そういった部分まで含めて考えるようになったのが、5月の大きな変化でした。
やったことをざっと並べると、こんな感じです。
BTCを中心に執行優位性の探索を続けた
5月も引き続き、Binance Japan BTC/JPYを中心に観測を続けました。
観測対象としては、
- グローバルBTC市場
- USD/JPY
- ETF
- CME
- PerpやOption系の市場
などです。
ただし、目的は以前とは少し違います。
単純にリードラグがあるかどうかを見るのではなく、
- どの市場が価格形成に影響しているのか
- どの市場が情報を先に織り込んでいるのか
- その構造が個人botterの執行対象になるのか
といった観点で見ることが増えました。
結果として、BTCだけでもまだまだ見えていない部分が多いことも分かりましたし、逆に「今は違いそうだ」と判断できるものも増えてきました。
以前よりも、観測結果を市場構造と結びつけて考えられるようになった感覚があります。
DEX探索を進めた
DeFi側では、引き続きDEX探索を進めていました。
具体的には、
- Surface Scanner
- Route探索
- Reserve確認
- 各チェーンでの個別接続確認
などです。
現時点で利益が見えているわけではありません。
ただし、
探索
↓
監視
↓
執行
という流れを一通り通せるようにすること自体が大きな目的でした。
実際に手を動かしてみると、
「利益がありそう」
と
「実際に執行できる」
の間にはかなり大きな距離があります。
この辺りはCEXの研究とも共通する部分でした。
一方で、
- Factory
- Pair
- Liquidity
- Reserve
など、DeFi特有の(チェーンごとの)お作法も少しずつ実感できます。
実際、そのチェーンが非EVM互換というだけでも既存のノウハウが通用しにくくなるみたいなことが頻繁に発生していたので(もうすでに対応済みだけど、価格取得の実装などが複雑化していて超絶面倒くさかった)。
利益よりもまずは戦場理解。
5月のDEX探索はそんな位置付けでした。
チェーン調査を大量に行った
5月に最も時間を使ったものの一つがチェーン調査です。
かなり雑に数えると、50チェーン以上は見たと思います。
調査対象としては、
- TVL
- Stablecoin時価総額
- DEX Volume
- Perps
- Active Address
- Fees
- RWA
など。
DeFiLlamaを中心に、各チェーンの主要プロトコルや資金の流れも確認しました。
当初は、
「どこかに面白い戦場が落ちていないか」
くらいの気持ちで始めた部分もあります。
ただ、実際に見てみると、
- どこも同じではない
- それぞれ違う需要を持っている
- 資金流入の背景も違う
ということがかなりはっきり見えてきました。
この調査は後で振り返ると、単なるチェーン調査以上の意味があったように思います。
AIとの付き合い方も少し変わった
5月はAIとの付き合い方も少し変わりました。
以前よりも、
まず自分で調べる
↓
自分で結論を作る
↓
その後でAIに調査させる
という流れが増えています。
チェーン調査でもそうでした。
自分で調べて仮説を作った後に、ChatGPTへ同じ内容を改めて調査させる。
結果として、大きくズレることはあまりありませんでした。
もちろん細かいミスや解釈違いはあります。
ただ、
「どこまで任せられるのか」
「どこは自分で見ないと危険なのか」
は以前よりかなり分かるようになった気がします。
その意味では、AI活用の精度も少し上がった月だったと思います。
『市場と取引』が思った以上に効いた
そして、5月を振り返る上で外せないのが『市場と取引』です。
本を読んだから利益が出るようになったわけではありません。
ただ、開発や研究を見る視点はかなり変わりました。
以前よりも、
- 誰がそのズレを作るのか
- 誰がそのズレを戻すのか
- その参加者は何を目的に動いているのか
- どこに流動性があるのか
- 個人が介入できる余地はあるのか
といったことを考えるようになっています。
BTC研究も。
チェーン調査も。
DEX探索も。
振り返ってみると、かなりの部分でこの本の影響を受けていました。
開発の速度が急に上がったわけではありません。
ただ、市場を見るための物差しが増えたことで、開発の質は確実に上がったと思います。
5月に見えてきたこと
5月はBTCを掘りました。
DeFiも掘りました。
チェーンもかなり見ました。
その結果として、決定的な収益機会が見つかったわけではありません。
ただし、その代わりに見えるようになったものは結構あります。
今月は、何かを発見したというよりも、
市場を見るための物差しが増えた月
だったように思います。
一つを深く掘る方が結果的に広く見える
5月の前半は、かなりBTCに寄っていました。
Binance Japan。
Perp。
ETF。
CME。
グローバル市場。
USD/JPY。
ひたすらそんなものを見ていました。
最初は、
「BTCばかり見ていて意味があるのか?」
という感覚もありました。
他にも市場はあります。
アルトもあります。
DeFiもあります。
ただ、結果的にはBTCに集中したことは良かったと思っています。
一つの市場を深く掘ると、
- どこに流動性があるのか
- どの市場が価格形成を主導しているのか
- 誰がどのような理由で参加しているのか
- どの程度の時間軸なら個人が介入できそうか
といったことが少しずつ見えてきます。
そして、その視点は他の市場にも応用できます。
実際、後半にチェーン調査やDeFi探索を進めた時も、
BTC研究で作った物差しがかなり役に立っていました。
最近は、
広く浅く見るよりも、
狭く深く掘った方が結果的に広く見えるのではないかと思っています。
DeFiの地図がかなり変わっていた
チェーン調査も印象的でした。
数年前の自分の認識では、
DeFiと言えば
- 新チェーン
- 新DEX
- 新トークン
- インセンティブ競争
みたいなイメージが強くありました。
実際、当時はそういう側面も大きかったと思います。
ただ、今回かなりの数のチェーンを見てみると、景色はだいぶ変わっていました。
L2競争のようなものはかなり落ち着いているし、中堅チェーンは中堅チェーンなりに、それぞれ独自の立ち位置を作っています。
RWAを中心にした経済圏。
決済や送金を重視する経済圏。
DEX中心の経済圏。
特定のユーザー層を持つ経済圏。
色々あります。
そして面白かったのは、
その資金の出所も以前より見えやすくなっていることでした。
RWA系であれば、
企業や資産運用会社、カストディ事業者などが見えてきます。
単にTVLが大きいという話ではなく、
なぜそのTVLが存在しているのか。
どこから資金が入ってきているのか。
そういった部分まで見るようになりました。
結果として、
DeFiは以前よりもCeFiと接続された世界になっているように感じます。
DeFiが既存金融を置き換えるというより、
既存金融が使える部分だけDeFiを利用している。
そしてDeFi側も、現実世界の需要を取り込もうとしている。
細かいところでの変化はこれからもあるかもしれませんが、割と成熟期に入ってきたなぁという感じですね。(DeFiって呼んで良いのか?)
戦略より戦場の方が難しい
5月に改めて感じたのは、
戦略を考えることよりも、
戦場を探すことの方が難しいということでした。
以前よりも、
- 観測機
- 仮説
- データ取得
- 簡単な実装
についてはかなりイメージできるようになっています。
実際、botとして形にすること自体は以前よりずっと現実的になりました。
ただ、
「どこで戦うのか」
になると話は別です。
どんな戦略も、
十分な歪みが存在しなければ意味がありません。
どんなシグナルも、
市場構造と噛み合わなければ利益にはなりません。
だから最近は、
「どんな戦略を作るか」
よりも、
「どんな戦場ならその戦略が機能するのか」
を考える時間の方が増えています。
5月は、戦略研究というより戦場探索の月だったのかもしれません。
AIは思ったより使える。でも丸投げはできない
チェーン調査を通して感じたことの一つがこれです。
以前からAIは使っていましたが、
今回はかなりの数のチェーンを自分で調べた後に、改めて同じ内容をAIに調査させることを繰り返しました。
結果として、
大きな方向性については意外とズレませんでした。
もちろん細かい間違いはあります。
事実誤認もあります。
ただ、
「全然使えない」
という印象でもありませんでした。
むしろ、
自分の中に判断基準や地図ができたことで、
どこを信用して良いのか、
どこを疑うべきなのか、
が以前より分かるようになった気がします。
これは今後CODEXを使う上でも大きな意味がありそうです。
AIを信じられるようになったというより、
AIを監査できる範囲が広がった。
そんな感覚の方が近いかもしれません。
待つことも研究の一部
そして、おそらく今月一番大きかったのはこれです。
現在、クリプト関連の相場は全体としてあまり熱くありません。
もちろん機会がゼロというわけではありません。
ただ、
「これ、行けるな」
と即座に飛びつけるチャンスがそこかしこにあるみたいな状況でもありません。
少なくとも、自分にはそう見えています。
だからこそ、
新しいテーマを増やさない。
結論を出さない。
執行しない。
そういった判断が増えました。
以前なら、
面白そうだから掘る。
実装する。
仮説にする。
となっていたものも、
一旦置いておくことが増えています。
見たものを全部追いかけるのではなく、
本当に追いかける価値があるものを選ぶための時間が増えた。
ただし、ふるいにかけて残ったものに対しては、やるべきことが非常に明確です。
この時点でやることとやらないことの線引きが詳細に言語化できているので、LLMとの相性が良いです。
そのため、AIにまとめて一気に作業させることができるのですが、それ故に、ひとつの仮説自体の検証に必要な時間も長くなる傾向があります。
結果的に「自分自身が作業をしないで待つ時間」が増えてきたというのもあって、こういった隙間時間を埋めたい欲求の存在が目下最大の悩みです。
私、本来意味のない時間が発生していることにガマンできないタチなので。
実際は、その隙間時間で新しく調べ物をしたり、気になっていることの勉強をしたりすることができるので、贅沢な悩みと言われればそれはそうかもな、と。
そんな感覚です。
5月は市場の地図の解像度が明確に上がって判断や行動に結びついているので、それはそれで良いこと。
だからこそ、今は飛びつくよりも整地する方が良いと、判断できるようになったのだと思います。
6月の方針
そんなこんなで、BTCを掘り、DeFiを掘り、チェーンを掘っていた5月。
その結果として、
「次はこれだ!」
という決定的な戦場が見つかったわけではありません。(見つかったとしても記事にできないけれど)
ただし、
「これは今じゃない」
「ここはまだ早い」
「ここは掘る価値がありそう」
という判断は以前よりできるようになりました。
6月も、この方向に沿って地道に進めていこうと思います。
メインテーマは執行優位性の探索と抽出
6月のメインテーマは、
執行優位性の探索と抽出
です。
これは5月から変わっていません。
ただし、少し進め方を変えます。
以前は、
「面白そうだから掘る」
という部分もありました。
もちろん今後も好奇心は大事です。
ただ、6月はもう少し意図的にやります。
まず観点を決める。
超雑に言うと、「そもそも金が流れてこない(であろう)ところは掘らない」。
その観点で篩い落として、残ったものを徹底的に掘る。
掘り尽くしたら別の観点へ移る。
そして、その中から実際にシグナル化できそうなものだけを本線へ合流させる。
そんな流れを意識したいと思っています。
まずは一つの視点を決めて掘り切ることを優先します。
DEX探索は引き続き続ける
サブテーマとして、DEX探索も継続します。
ただし、現時点では利益を急ぎません。
むしろ、
探索
↓
監視
↓
執行
という流れを安定して通せるようになることを優先します。
CEXとDEXではお作法がかなり違います。
見るべきものも執行の考え方も違います。
だからこそ、今の段階では利益そのものよりも、
「この戦場では何を見れば良いのか」
を理解する方が重要だと思っています。
実際、監視をしっかりできるようになると、
「今は執行しない」
という判断にも根拠が持てるようになります。
これは個人的にかなり大事なポイントです。
DeFi研究も細く長く続ける(かも)
チェーン調査をしていて改めて感じたのですが、
DeFiは思った以上に広かったです。
私の感覚としては、もっと痩せて孤立している市場だと領域だと思っていたので、この点はかなり意外でした。(まぁ、現時点では肥えているとも言えないけど)
そして、思っていた以上に既存の市場構造と接続していました。
資金流入。
RWA。
ステーブルコイン。
流動性。
執行。
結局のところ、
執行優位性というテーマと被る部分もかなりあります。
DeFi研究も継続。
ただし、メインテーマを汚さない範囲で。
何でもかんでも新しいテーマとして扱うのではなく、
既存研究と接続できるものだけを拾っていく。
そんな進め方にしたいと思っています。
市場構造の勉強は引き続き続ける
5月は『市場と取引』がかなり効きました。
読み終わった後になって、
「あれ、これ今やっている研究と繋がるな」
という場面が何度もありました。
6月も引き続き勉強を続けます。
候補として考えているのは、
- ミクロ経済学の力
- 金融マーケット予測ハンドブック
- 金融読本
- 金融政策 理論と実践
などです。
以前なら、
「これを読んで何のbotに接続されるんだろう?」
と考えていたかもしれません。
でも最近は少し考え方が変わりました。
市場を見る解像度が上がれば、
結果として研究の質も上がる。
そして研究の質が上がれば、
実装の質も上がる。
遠回りに見えても、意外とそうでもない。
そんな感覚があります。
今は腰を据えて上流を学ぶ良いタイミングなのかもしれません。
壊れず続ける
そして最後。
たぶんこれが一番重要です。
6月以降も壊れずに続ける。
これをかなり意識したいと思っています。
最近は、
何をやるべきかを起点にしてbotterとしての生活を最適化すること
が重要だと感じています。
ざっくり言うと、
やるべきことで生活をある程度埋めることで、やらなくても良いことが入りにくくしておく
ということです。
短期的な快楽の報酬系に振り回されないこと。
有効な休憩を取ること。
有効な判断につながる行動を増やすこと。
そして、空白の時間を作ること。
相場が冷えている時期は焦って飛びつかない。
無理に結論を出さない。
無理にテーマを増やさない。
ただし、使える武器はしっかり増やす。
そんなところでしょうか。
毎朝のランニングも続けます。(地味に効く。これがあると、その日1日ずっと調子が良い)
ちょっとした外出や買い物も少し増やそうかな、と。
あとは、料理とか読書とかギターとか映画とか。
一見するとbot開発とはぜーんぜん関係ないんですけどね。
でも最近は、
そういう時間が判断や思考を整理するために必要なのだと感じています。
戦うための技術だけでなく、
待つための技術も鍛える。
6月はそんな一ヶ月になりそうです。