どうも、よだかです。
「個人が持ちうる現代における最も強力な武器」は何か分かりますか?
それは「知的生産」です。
情報社会において、知的な生産ができる人が最も成功できる人です。
今回紹介するのは、山口周さんの「外資系コンサルの知的生産術〜プロだけが知る99の心得〜」です。
本書が伝えるのは、知的生産術をいかにして身につけていくかという方法です。
それでは早速内容を紹介していきます!
この本・記事を読んで欲しい人
・知性をアップデートしたい
・山口周さんの頭の中を知りたい
・勉強をするモチベーションを高めたい
戦略
知的生産の世界は、やみくもに突っ込んで行っても蹂躙されるだけです。
戦い抜く土台を作るために”戦略的な思考”を整えておく必要があります。
まず、学ぶときには「広さと深さはトレードオフ」であるということを覚えておきましょう。
広く学べば深さは無くなりますし、深く学べば広さな無くなります。
学ぶ際には、自分が広さと深さのどちらを取るのか自覚する必要があります。
例えば、1人の先生から徹底的に学ぶのか、多くの先生からさまざまな視点をもらいつつ学ぶのかというようなことですね。
これがは、読書術にも活用できます。
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そして、狙うべき相手を絞り込みましょう。
極論、99%は捨てて残った1%に全力で集中するのです。
忘れてはいけないのは、リソースを確認すること。
労働力と時間と人手をどれだけ使うことができるのかを確認するのは絶対条件です。
そして、ズレが生じたらすぐさま修正する。
ここまで整ったら、ようやくインプットの段階に移ります。
インプット
インタビュー
情報を得るための王道は、インタビューをすること。
これは、自分が知らないことを授けてもらえる可能性が高いので、非常に有効な手段です。
しかし、ポイントを押さえておかないと、時間を無駄にしてしまいます。
インタビューをするときには、相手に明確な答えを出させる質問を準備しておくことが重要です。
抽象的な答えにとどまらず、自分が求める具体的な答えを引き出す質問をします。
質問は必ず一度紙に書き起こしましょう。
入念に準備したら、インタビュー中に予期せぬ出来事が起こっても慌てないくらいの気構えで臨むのです。
知的生産というのは、決まりきった枠の中では起こりにくいものです。
質問や会話などのフローの中で、新たにアイデアが出ることがよくあります。
しゃべっていて気付いたという経験が、あなたにもあるはずです。
現場に出る
最も強力なインプット方法の一つ。
一次情報が最も価値が高いのです。
最前線で得た情報は、まだ誰の解釈も入っていません、
現場で得た経験というのは、唯一無二のあなただけのものです。
これは、現実の世界に限ったことではありません。
情報の最先端に立つ人たちにもあてはまります。
まとまった時間をとって、現場での情報を獲得しましょう。
問いと仮説をもつ
情報を獲得するときに何の仮説も持たずに丸腰で出かけていくのは絶対に避けましょう。
必ず自分なりの問いと仮説を準備しておきましょう。
どんな稚拙なものであっても構いません。
間違っていたらすぐさま修正すれば良いのです。
情報収集する際は「腰の低さ」が何より大事。
自分が無知であることを自覚しながらも、初めに立てた問いは必ず自分が解くのだというつもりで臨みましょう。
本から学ぶときは、初めは最大5冊で充分です。
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過剰なインプットで行動できなくなったら本末転倒です。
プロセッシング:ひらめく
集めた情報からひらめきを得る段階です。
自信がなくても常にポジションを取るようにしましょう。
つまり、情報に対して、常に自分の主張を明確にしておくのです。
どっちつかずの立場から評論家を気取って曖昧なままでいることが一番やってはいけないことです。
答えを出すのを焦ってはいけません。
必要な情報が揃えば、答えは自ずと立ち現れる
筆者は、これが奥義であると述べています。
また、時と場を変えて短く何度も考えることも大切です。
思考の長さではなく、回数が大切です。
意思決定においては、感情も重視しましょう。
目と耳で処理することも忘れずに。
考えていることを紙に書き出したり、それを声に出して読み上げたりしましょう。
思考は身体と繋がっています。
脳の中にあるものを一旦外に出してやるというのは、古典的ですが非常に有効です。
迷ったときには「まぁまぁの策」を取るということも大切です。
最善の策ではないかもしれないけれど、まぁそれなりにうまくいくであろう方法を取るということです。
これによって、行動しないで何も起こらなかったという事態を避けることができます。
若い人は「革命家」の視座を持つことも大切です。
現状を打破することだけに囚われず、それを取り巻く仕組みごと解決する手段を考えるようにしましょう。
アウトプット
Less is more 少ないほど良い
これは金言です。
余分なことは徹底的に削って、分かりやすい状態でアウトプットします。
情報が多ければ多いほど、その質は薄まる傾向にあるからです。
「すべきこと」「その理由」「具体的なやり方」を示すようにするだけで、アウトプットの質は劇的に高まります。
「説得より納得を」「納得より共感を」
これも大切にしたいことです。
相手の反応を予測して、より共感を導けるような発信を意識しましょう。
具体的には、相手に「面白い」と思ってもらえて、かつ「共感」を呼び起こすという方向性を心がけるのです。
知的ストックを厚くする
まずは知識のベースを作ることです。
今の自分に必要なことを何か一つ定めて、徹底的に学びましょう。
そこを土台として、自身のベースとのつながりを意識しながら学びを広げていきます。
”不快”を意識することも大切です。
また、インプットの手段として「英語」を使うのも有効です。
日本語以外の言語で思考することにつながるので、思考の幅が広がります。
中心原則としているものが違う言語を使うと、思考の形態も変化するためです。
これは、歴史家エマニュエル・トッドも活用している方法です。
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本を選ぶときのポイント
選書にも目安があります。参考にしてみてください。
学び始めの時期→評判が良くて面白いものを選ぶ
差別化したい時期→新刊かつ面白いものを選ぶ
逆に、これらに当てはまらない本ならば、読む必要はありません。
時間を無駄にしないよう、戦略的に学びと経験を積み上げていきましょう。
瞬間の違和感を書き落とす
かなり難易度が高いですが、これもおすすめの方法です。
フッと浮かんだ違和感を覚えておいて、忘れないうちに書き留めておく。
違和感に気づくセンスと、それが消えてしまう前に書き留めるスピード感が大切です。
たいていの違和感は、脳が自身の現状を納得させようとして消し去ってしまいます。
しかし、違和感を的確に捕まえることができるようになると、自身の成長速度は劇的に上がります。
なぜなら、自分自身の認識の穴やオチに気づいて、自己修正をかけていけるからです。
これは出来事そのものを正しく認識する力にもつながります。
差異を認識したら、その際を生み出している構造まで踏み込んで考えましょう。
本質的な部分で取り組むべきことに近づくチャンスです。
学んだことをイケスに入れる
読書をして線をひいたり付箋を貼るレバレッジリーディング。
こういった学びをしたら、その学びをMAX9つまでに絞って記録しておきます。
全てを転記するのは非常に効率が悪い。
けれども全く記録に残さないのも振り返りにつながらない。
著者は、自身で振り返ることできる限界の数を9つと決めているのです。
まとめ
最後まで読んでくださってありがとうございます。
本書は99もの心構えが紹介されていて、読む人によって今自分に必要な部分が異なると感じます。
それだけ広範囲に知的生産の術が書かれているということです。
私が最も心に残ったのは「意思決定においては感情も取り入れる」「瞬間の違和感を書き落とす」の2つ。
前者は意図的に避けていましたし、後者は意識することすら難しいことだと認識はしていたためです。
知的生産は今後の世の中を生き抜くために最強の武器になります。
本記事が、あなたの人生のお役に立てば嬉しいです。
本記事の内容以上にも多くの学びが得たい方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。