どうも、よだかです。
もし前世の記憶を受け継いで生まれてくるのだとしたら、あなたはどんな生活を送りますか?
前世だけでなく、その前もそのまた前も、限りなく続く記憶の連鎖を持っているとしたら、、、。
今回紹介する映画「インフィニット 無限の記憶」は、前世の記憶を受け継ぐ人々の物語。
、、、のはずなのですが、ツッコミどころが多すぎて、全然映画の世界観に没入できませんでした。
この映画は、絶えず突っ込みまくる映画だと割り切って楽しむ方が良いです。
シリアス展開もあるにはあるのですが、それ以上にツッコミが止まらない。
出てくるガジェットに作り込みがとてもカッコ良い点もアンバランスさを感じます。
本映画の楽しみ方を「ツッコミポイント」列挙でまとめていきます!
※ネタバレ全開ですので、これから観るという方は気をつけてくださいね。
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この映画がおすすめの人
・カッコ良いガジェットが好き
・カーアクション・バイクアクションが好き
・細かい部分の不整合が気にならず、むしろ楽しめる
ストーリー
主人公・エヴァンは、統合失調症に悩まされている中年男性。
過去に起こした暴行事件などが原因で、就職先がなかなか決まらず、薬代や家賃の支払いにも悩む生活を送っています。
そんな彼には、不思議な特技がありました。
なんと、刀鍛冶として超一流の腕前を持っていたのです。
しかも、一度も習ったことがないのに、完璧な技能を習得していて、名刀と呼ばれるクラスの刀をうつことができて、、、。
そのことを不可解に思いながらも、刀をうつエヴァン。
十分な金のない彼は、その刀と引き換えに、地元のギャングに薬の交渉を持ちかけます。
ところが、薬の量をピンハネしようとしたギャングに怒ったエヴァンは、彼らと小競り合いになり、逃走する最中、塀の上から落下し、気を失ってしまい目覚めるとそこは、刑務所の中。
そこに突如現れた男が、エヴァンに銃を突きつけながら、見覚えのない品物を見せつけ「覚えはあるか?」と問いかけてきます。
身に覚えのないことに混乱するエヴァンだったが、その中のロープを手にした瞬間、前世の記憶が蘇ります。
彼は、前世からの記憶を受け継ぐ存在「インフィニット」だったのです。
世界には、彼以外にもインフィニット達がいて、2つの勢力に分かれているようです。
人類のためにその力を振るう「ビリーバー」。
その力を呪いだと考える「ニヒリスト」。
どうやら、エヴァンは、前世で「ニヒリスト」達の未来を左右する秘密を握ってたらしい、、、。
しかし、記憶が不完全なエヴァンは未だ混乱の最中。
エヴァンの前に現れた男の正体は、「ニヒリスト」のリーダー・バサースト。
「ニヒリスト」達は、とある理由から、全生物を滅ぼす超危険アイテム”エッグ”を探し求めています。
エヴァンは、その前世でハインリッヒ・トレッドウェイとして生きていた頃に、この”エッグ”を「ニヒリスト」達から奪って、どこかに隠していたのです。
バサーストがエヴァンの前に現れて記憶を呼び起こしたのは、”エッグ”の在処を突き止めたいから。
エヴァンは、ハインリッヒ・トレッドウェイとしての前世の記憶を取り戻すため「ビリーバー」一派と行動を共にすることになるというのがストーリーの大枠です。
見どころ
ガジェットのデザイン
これについいては、文句のつけようがありません。
出てくる武器や乗り物がただただカッコ良い!
特に、主人公サイドが乗りこなすマシンは、かなり近未来的なデザイン、非常に洗練されています。
ドアの開き方から洗練された内装デザインまでカッコよさが詰まっています!
また、敵サイドが使う銃も一風変わったデザインでありながらなかなかカッコ良い。
王道ではないけれど、カッコ悪くならないハズし感が絶妙です。
「ビリーバー」達のアジトにて、武器を調整しているシーンが挟まるのですが、その場面においても非常に作り込まれたアイテムの数々が見られます。
実際に使うわけでもないのに、あれだけ作り込まれがガジェット類が登場するのは、制作スタッフの中に並々ならぬこだわりを持った人がいたのではないかと思えてきます。
この映画は、ガジェットのかっこよさを楽しむ映画です。
カーアクション
劇中で何度も描かれるカーアクションは、本作の見どころの一つ。
ターン、爆発、横転、破壊、銃撃、、。
さまざまなアクションが詰め込まれていて、飽きずに楽しめます。
結構派手なシーンが多いので、アクションが好きな方は楽しめると思います。
車が派手にひっくり返るシーンが何度も出てくるので、そういったシーンを楽しみたい方はぜひこの映画を観てください!
ツッコミポイント
エヴァンの家族はどこ?
エヴァンの家族はどこに暮らしているのか気になってしまいます。
正直、イチャモンレベルのツッコミであることは自覚しているのですが、エヴァンの家族がいない理由がちょっとでも良いので説明されていれば、物語の冒頭から、再就職先に悩むエヴァンの現状により説得力が与えられたのに、、、と思います。
地味ですが、こういう細かい部分の設定に対して、映画の中で観ている人に(直接の説明でなくても)感じさせたり理解させたりする仕掛けがあると映画の面白みはグッと深まります。
エヴァンがお人好しすぎる
刑務所から脱出するときに、壁を突き破ってスポーツカーが現れるシーン。
中にいる女性が一言「乗って!」
エヴァンはすんなり乗り込みます。
彼女が味方である保証なんてないのに。
先ほどまで、バサーストに記憶の思い出す強制的なテストを受けさせられていたエヴァンが、その車に乗り込む理由がありません。
バサーストを”ヤバい奴”と認識していたエヴァンですが、車に乗っていた女性を信頼する理由にはなりません。
ホイホイついていってしまうエヴァンのお人好しさに突っ込みたくなります。
エヴァンが生き返った理由が分からない
物語の中盤以降、前世の記憶を取り戻すために自らを死の淵まで追い詰める装置を使うエヴァン。
速い話が、水責め拷問装置に入って溺れることで、無理やり脳の機能を拡張させて前世の記憶を呼び起こすという無茶苦茶な理論。
けれども、100歩譲ってこれはまぁまぁあるある設定なので、目を瞑ることができます。
問題はこの後。
装置の中に入ったエヴァンは、なんと心停止で、死んでしまいます。
仲間があわてて装置から出すも、既に手遅れ。
嘆く仲間と死体になったエヴァン。
けれども、なんの脈絡もなく突然生き返るエヴァン。
このシーンも、生き返るに足る理由が欲しかった!
どんなにチャチな理由でも良いのです。
これがあるのとないのとで、没入感がまるで違ってきます。
ご都合主義的に突然生き返るので、観ているこっちはなんだかしらけてしまいます。
生き返ったことを喜ぶ「ビリーバー」一派と、画面の手前で冷め切った自分の対比が愉快でした。
どうして素手で戦いたがるのか?
「せっかく銃を持っているなら使え!」と声を大にして言いたい。
そんなシーンがいくつもいくつもあります。
これもイチャモンなのですが、やはり銃を使わないなりの理由が欲しいんだよなぁ。
弾切れとか、故障とか、ホントなんでも良いんです。
さっきまでドンパチやっていた人たちが、タイマンになった途端に、素手での殴り合いやちっちゃいナイフでチャンバラを始める展開は、もう違和感しかありません。
皆、ステゴロ大好きなのかな?
バサーストが自分勝手すぎ
「ニヒリスト」のリーダー、バサーストは「生まれ変わり」を止めることが目的です。
自分はもう生まれ変わりたくない、生まれた頃からこれまでの記憶があるのはもう嫌だ、という思いを持っています。
そこで彼の選んだ方法とは、なんと「全生物を滅ぼして、生まれ変わる先を無くす」という壮大なもの。
スケールデカすぎだけど、まぁ分かる。
生まれ変わる先がある限り、永遠にこのループが終わらないなら、全ての生き物を死に絶えさせるという彼の方針は理にかなっています。
でも、彼の願いは”エッグ”なんかに頼らなくても、簡単に叶えられるのです。
物語の中で、バサーストは”デス・ローダー”と呼ばれる銃を使って戦います。
この銃で撃たれると、その記憶を魂がICチップに封じ込められて、インフィニットは生まれ変わりができなくなります。
あれ?ちょっと待って!これで自分を撃てば、万事解決じゃないのか?
別にインフィニット達全員が生まれ変わりを望まないわけではないのです。
生まれ変わりたくない「ニヒリスト」一派が全員この銃で撃ち抜かれれば、彼らの希望は全て叶うはず。
どうして全ての生き物の命まで巻き込もうとするのか?
バサーストの考えは深いようでいて、実はものすご〜く浅い。
自分の希望のために、全生物巻き込んで滅ぼそうとするだなんて、迷惑この上ないですね。
結局、物語のラストで、デス・ローダーに撃ち抜かれることになるので、彼の「生まれ変わりたくない」という望みは、叶うことになるわけです。
この展開は、バサーストにとってもハッピーエンドですね!
オチに一捻り欲しい
エヴァンがハインリッヒの生まれ変わりだったという展開はひねりがなくてイマイチでした。
ここで、実は別の人の生まれ変わりで、別の角度から展開があれば、映画の楽しみ方がまた一つ広がったと思われるだけに非常に勿体無い。
例えば、エヴァンはアベル(ビリーバー一派のインフィニット。前世でデス・ローダーに撃ち抜かれて、生まれ変わりを封じられている)の生まれ変わりであったとかいう展開があれば、それがどんでん返しとして機能して、映画を知的に楽しめたかもしれません。
何か一つくらいは、知的な工夫が欲しかったなぁというのが正直な感想です。
まとめ
最後まで読んでくださってありがとうございます。
なんだかんだ最後まで観れたのは、突っ込みたくなる箇所に惹きつけられたからです。
それを狙って作ったとは到底思えませんが、この手のツッコミを愛を込めて楽しめる方にはぜひ一度見て欲しい映画ですね。
ガジェットのカッコよさは、掛け値なしにおすすめ!
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